第6話 「スポーツサーフェイス」とは

 スポーツを行うときには、選手のパフォーマンスと試合の結末に関心が集中します。しかし、スポーツは選手、審判、監督・コーチ、そしてスポーツを行う場所や、それに必要な道具がそろってできるものです。なかでもその競技を行うフィールド・コートと選手の履物は非常に重要になってきています。これらを「スポーツサーフェイス」という概念でとらえ、研究が進められ、近年非常に多くの改善・進歩が認められています。
 この研究は、選手のパフォーマンスを高め、怪我を予防する事を目的としています。体育館の床下を弾力性のある繊維で敷き詰めたり、陸上トラックのタータン材質の改善や、衝撃を吸収させるシューズなどがよい例です。シューズメイカー各社は、種目特性を考えそれぞれの動きに合わせた、動きやすく固定性のあるシューズを作ります。
 また、多くの球技種目は天然の芝生で行うように考案されています。ところが、プロ野球ではほとんどが人工芝の球場で、しかもドーム球場となっています。営業利益を優先し、選手のコンディションを二の次にしている体質が、今度の1リーグ制への移行騒動の源流にあるようです。