-お知らせ-

●第153回 緑陽医会報告を掲載しました。(2024/4/18)
 
○第154回 緑陽医会報告を掲載しました。(2024/4/16)
 
●第152回 緑陽医会報告を掲載しました。(2023/12/25)
 
○第151回 緑陽医会報告を掲載しました。(2023/10/11)
 
●第150回 緑陽医会報告を掲載しました。(2023/8/9)
 
○第149回 緑陽医会報告を掲載しました。(2023/6/15)
 
●第148回 緑陽医会報告を掲載しました。(2023/4/9)
 
○第147回 緑陽医会報告を掲載しました。(2022/12/29)
 
●第146回 緑陽医会報告を掲載しました。(2022/10/9)
 
○第145回 緑陽医会報告を掲載しました。(2022/8/5)
 
●第144回 緑陽医会報告を掲載しました。(2020/12/9)
 
○第143回 緑陽医会報告を掲載しました。(2020/3/28)
 
●第142回 緑陽医会報告を掲載しました。(2020/2/2)
 
○第141回 緑陽医会報告を掲載しました。(2019/12/18)
 
●第140回 緑陽医会報告を掲載しました。(2019/10/25)
 
○第139回 緑陽医会報告を掲載しました。(2019/7/29)
 
●第138回 緑陽医会報告を掲載しました。(2019/6/3)
 
○第137回 緑陽医会報告を掲載しました。(2019/3/29)
 
●第136回 緑陽医会報告を掲載しました。(2019/1/31)
 
○第135回 緑陽医会報告を掲載しました。(2018/11/30)
 
●第134回 緑陽医会報告を掲載しました。(2018/10/3)
 
○第133回 緑陽医会報告を掲載しました。(2018/10/3)
 
●第132回 緑陽医会報告を掲載しました。(2018/6/7)
 
○5月13日に実施されました、親睦ゴルフコンペ(医科部会・歯科部会)結果を掲載しました。(2018/5/30)
 
●第131回 緑陽医会報告を掲載しました。(2018/4/12)
 
○第130回 緑陽医会報告を掲載しました。(2018/3/1)
 
●第129回 緑陽医会報告を掲載しました。(2018/3/1)
 
○第128回 緑陽医会報告を掲載しました。(2017/10/3)
 
●第127回 緑陽医会報告を掲載しました。(2017/8/1)
 
○第126回 緑陽医会報告を掲載しました。(2017/8/1)
 
●5月14日に実施されました、親睦ゴルフコンペ(医科部会・歯科部会)結果を掲載しました。(2017/5/17)
 
○第125回 緑陽医会報告を掲載しました。(2017/3/28)
 
●第124回 緑陽医会報告を掲載しました。(2017/2/7)
 
○第123回 緑陽医会報告を掲載しました。(2017/1/9)
 
●10月30日に実施されました、親睦ゴルフコンペ(医科部会・歯科部会)結果を掲載しました。(2016/11/1)
 
○第122回 緑陽医会報告を掲載しました。(2016/10/12)
 
●第120回 緑陽医会報告を掲載しました。(2016/7/20)
 
○5月29日に実施されました、親睦ゴルフコンペ(医科部会・歯科部会)結果を掲載しました。(2016/6/3)
 
●第119回 緑陽医会報告を掲載しました。(2016/3/30)
 
○第118回 緑陽医会報告を掲載しました。(2016/2/5)
 
●12月6日に実施されました、親睦ゴルフコンペ(医科部会・歯科部会)結果を掲載しました。(2015/12/8)
 
○第117回 緑陽医会報告を掲載しました。(2015/12/4)
 
●第116回 緑陽医会報告を掲載しました。(2015/9/21)
 
○第115回 緑陽医会報告を掲載しました。(2015/7/27)
 
●第113回 緑陽医会報告を掲載しました。(2015/6/6)
 
○第114回 緑陽医会報告を掲載しました。(2015/6/3)
 
●第112回 緑陽医会報告を掲載しました。(2015/1/30)
 
○第111回 緑陽医会報告を掲載しました。(2014/12/4)
 
●第110回 緑陽医会報告を掲載しました。(2014/10/10)
 
○第109回 緑陽医会報告を掲載しました。(2014/7/30)
 
●第108回 緑陽医会報告を掲載しました。(2014/6/10)
 
○第107回 緑陽医会報告を掲載しました。(2014/4/6)
 
●第106回 緑陽医会報告を掲載しました。(2014/1/25)
 
○第105回 緑陽医会報告を掲載しました。(2013/12/2)
 
●11月4日に実施されました、親睦ゴルフコンペ(医科部会・歯科部会)結果を掲載しました。(2013/11/6)
 
○第104回 緑陽医会報告を掲載しました。(2013/10/17)
 
●第103回 緑陽医会報告を掲載しました。(2013/7/31)
 
○第102回 緑陽医会報告を掲載しました。(2013/7/3)
 
●第101回 緑陽医会報告を掲載しました。(2013/5/1)
 
○第100回 緑陽医会報告を掲載しました。(2013/2/5)
 
●第99回 緑陽医会報告を掲載しました。(2012/12/13)
 
○第98回 緑陽医会報告を掲載しました。(2012/12/13)
 
●第97回 緑陽医会報告を掲載しました。(2012/8/28)
 
○第96回 緑陽医会報告を掲載しました。(2012/6/12)
 
●第95回 緑陽医会報告を掲載しました。(2012/4/6)
 
○第93回 緑陽医会報告を掲載しました。(2011/12/6)
 
●第92回 緑陽医会報告を掲載しました。(2011/10/10)
 
○第91回 甲府南高校医科部会 報告を掲載しました。(2011/8/3)
 
●第90回 甲府南高校医科部会 報告を掲載しました。(2011/5/27)
 
○第89回 甲府南高校医科部会 報告を掲載しました。(2011/2/1)
 
●第88回 甲府南高校医科部会(納涼会) 報告を掲載しました。(2010/11/25)
 
○第87回 甲府南高校医科部会 報告を掲載しました。(2010/10/6)
 
●第86回 甲府南高校医科部会(納涼会) 報告を掲載しました。(2010/8/23)
 
○第85回 甲府南高校医科部会定例勉強会 報告を掲載しました。(2010/6/1)
 
●5月9日に実施されました、第24回緑陽会医科歯科ゴルフコンペ結果を掲載しました。(2010/5/11)
 
○第84回 甲府南高校医科部会 報告を掲載しました。(2010/4/1)
 
●第82回 甲府南高校医科部会 報告を掲載しました。(2009/12/1)
 
○第81回 甲府南高校医科部会 報告を掲載しました。(2009/10/5)
 
●第80回 甲府南高校医科部会 報告を掲載しました。(2009/8/10)
 
○第81回 甲府南高校医科部会 報告を掲載しました。(2009/10/5)
 
●第80回 甲府南高校医科部会 報告を掲載しました。(2009/8/10)
 

 
●過去の定例会報告についてはこちらをご覧ください。

●親睦ゴルフコンペの過去の成績はこちらをご覧ください。

第154回緑陽医会 報告
日 時: 令和6年3月27日(水) PM7:30〜
場 所: ベルクラシック甲府 2階「コンチェルト」
参加者: 1篠原文雄(篠原医院)、2鶴田好孝(つつじクリニック)、3三井貴彦(山梨大泌尿器科教授)、4竹川正純(健康科学大学)、5溝部政史(溝部医院)、6望月 勉(ふじかわ泌尿器科クリニック)、7井尻 裕(峡南病院)、8仲村政彦(湯村温泉病院)、9有馬美則(甲府クリニック)、10古屋好美(ふるや健康危機管理研究所)、11堀内富雄(堀内整形外科)、12齊藤幸生(市立甲府病院)、13川崎洋介(峡西病院)、14深澤 功(甲府城南病院)、15箭本光子(箭本外科整形外科医院、非会員)、16志村博基(しむら医院、非会員)、17久津間健治(くつま整形外科医院)(敬称略)
・特別講演
  「認知症の予防に関する最近の話題」 
  峡西病院 理事長(甲府南高校28期卒) 川崎 洋介 先生
  座長:甲府城南病院 副院長兼脳神経外科部長(甲府南高校16期卒) 深澤 功 先生
   若年死亡率の低下に伴い、認知症を含む高齢者の数は増加している。認知症発症には12の危険因子があると言われている。それは、教育不足、高血圧、聴覚障害、喫煙、肥満、うつ病、運動不足、糖尿病、社会的接触の少なさ、過度のアルコール摂取、外傷性脳損傷、大気汚染である。これらは人生の各ステージ(各年代)によって治療や是正することが可能であり認知症の40%は予防できるとされる。中年期からの予防対策として①禁煙、②活動の上昇、③アルコール摂取の減少、④食事バランスの改善、⑤必要に応じた体重調整である。
食事は常に栄養バランスを考えるべきで、「まごたちはやさしい」を合言葉にして覚えてほしい。すなわち、「ま」豆類でタンパク質、ビタミン、不溶性食物繊維を摂る。「ご」ごま(タンパク質、不溶性食物繊維、カルシウム)、「た」卵(食物繊維とビタミンC以外の栄養素を網羅)、「ち」乳製品(タンパク質、脂質、炭水化物、ビタミン、カルシウムなど)、「は(わ)」海藻類(ビタミン、ミネラル、食物繊維)、「や」野菜類(ビタミン、ミネラル、食物繊維)、「さ」魚(タンパク質、鉄分など)、「し」しいたけなどキノコ類(ビタミン、食物繊維)「い」イモ類(炭水化物、ビタミンC、食物繊維)である。
睡眠障害と認知症は密接に関連することがわかってきた。2019年ボストン大学の研究グループは「サイエンス」誌に発表した内容は、「人が熟睡(ノンレム睡眠)するときは、ノルアドレナリンに連動する神経細胞の活動が減少し、脳の血流は停滞する。逆に脳脊髄液の流れが活発になる」というもので、これは熟睡中にグリアがアクアポリン4から脳脊髄液を積極的に取り込み、脳内組織は空間を拡大させ、組織抵抗を減少させ、アミロイドβを洗い流すことが示唆された。
また、運動により骨格筋から分泌されるイリシンはアミロイドβの蓄積を抑制することが発表された。フレイル予防は認知症の予防につながる。
堀内富雄先生から逝去された御父上の葬儀参列に対する謝意があった。
次回開催は令和6年5月22日(水)の予定
第153回緑陽医会 報告
日 時: 令和6年1月31日(水) PM7:30〜
場 所: 釜めし「多ぬき」
参加者: 1篠原文雄、2鶴田好孝、3日原敏彦、4竹川正純, 5溝部政史、6丸山 敦、7井尻 裕、8露木弘光、9有馬美則、10古屋好美、11久津間健治(敬称略)
・特別講演
  「災害時に求められる受援体制構築~次の災害にそなえるために~」 
  ふるや健康危機管理研究所 所長(甲府南高校7期卒) 車谷 容子 先生
   恒例の新年会であったが、前甲府市保健所長の古屋好美先生にお願いして近年増加傾向にある大災害を想定し、災害時に求められる医療の支援体制と受援体制に関するご自身の研究結果を踏まえてショートスピーチをしていただきました。
竹川会計担当から2023年度の会計報告があった。
次回開催は令和6年3月27日(水)の予定
第152回緑陽医会 報告
日 時: 令和5年11月29日(水) PM7:30〜
場 所: シャトレーゼホテル談露館 2階「アメジスト」
参加者: 1篠原文雄、2長田 満、3鶴田好孝、4日原敏彦、5竹川正純、6溝部政史、7丸山 敦、8井尻 裕、9川崎洋介、10深澤 功、11中村政彦、 12河野秀樹、13久津間健治、(敬称略)
・特別講演
  「虚血性心疾患に対する治療戦略 up to date」 
  甲府共立病院 循環器内科 副院長・循環器グループ長(甲府南高校28期卒)車谷 容子 先生
  座長:市立甲府病院 循環器内科部長(甲府南高校28期卒)齊藤 幸生 先生
   経皮的冠動脈インターベンション(PCI)の適応の厳格化、ステント再狭窄の減少などにより、全国的に待機的PCIは減っているが、心筋梗塞と緊急PCIは増えている。当院でもPCIは減少傾向であるが、最近は年に200件以上施行しており、ほぼ横ばいとなっている。急性心筋梗塞(AMI)はできる限り早い再灌流が必要であるが、県内のPCI実施病院は甲府市周辺に偏在しており、問題である。
虚血性心疾患の診断は、かつてはカテーテル検査が一般的であったが、最近はまず非侵襲性検査を行うことが推奨されている。心臓CTでの評価は入院の必要もなく非常に有用。以前は石灰化が強い場合や不整脈・頻脈がある場合などは評価が困難なことがあったが、当院の最新の装置ではsnap shot freeze2.0という解析ソフトを使い、よりきれいな画像を得られるようになった。非侵襲的に冠血流予備比(FFR)の値が算出できるFFR-CTも導入を検討している。Dual energyによる撮影では骨折や肺塞栓症などの診断能が上がっている。
カテーテル検査では、より厳格な虚血評価が求められている。最近は冠動脈閉塞を伴わない心筋虚血(INOCA)の診断が注目されている。アプローチ部位は橈骨動脈が主体だが、遠位橈骨動脈も使われるようになっている。PCIのデバイスとしては薬剤溶出性ステント(DES)が多く、薬剤溶出性バルーン(DCB)、Rotablatorの他、IVLなどの新しいデバイスも登場した。慢性完全閉塞病変に対するPCIではretrograde approachが普及し、治療成績が飛躍的に向上している。
薬物治療では、PCI前後は抗血小板薬2剤併用療法(DAPT)を行うが、特に緊急の場合はCYP2C19遺伝子多型に左右されないプラスグレルが有用。DAPTの期間は短縮の傾向にあり、おおむね3ヶ月が多く、抗血小板薬単剤(SAPT)にする際はアスピリンを中止することが多い。日本循環器学会のガイドラインでは、各種非心臓手術における出血リスクと抗血小板薬の継続についても詳しく掲載されている。
心臓リハビリテーションは、心疾患患者に多職種が関わって運動療法・患者教育・カウンセリングなどを行う包括的プログラムのことで、ほぼすべての心疾患が対象となる。入院中だけでなく外来でも継続することが重要であり、当院では15年ほど前から施行している。山梨県内では普及が遅れていたが、最近は施行施設が増えている。 CT、PCI、心臓リハビリなどが必要な患者さんがいましたら是非ご紹介ください。
次回開催は令和6年1月24日(水)の予定
第151回緑陽医会 報告
日 時: 令和5年9月27日(水) PM7:30〜
場 所: ベルクラシック甲府 2階「コンチェルト」
参加者: 1篠原文雄、2大石雄一郎、3鶴田好孝、4望月 勉、5竹川正純、6溝部政史、7大石哲也、8井尻 裕、9川崎洋介、10斉藤和磨、11有馬美則、 12露木弘光、13久津間健治、(敬称略)
・特別講演
  「難聴と認知症」 
  甲府昭和みみ・はな・のどクリニック 院長(甲府南高校25期卒)金丸 周一郎 先生
  座長:露木耳鼻咽喉科 院長(甲府南高校12期卒)露木 弘光 先生
   日本は超高齢化社会を迎え、認知症患者が増加している。久山町における認知症の疫学調査では、危険因子として高血圧・変形性膝関節症・喫煙習慣・糖尿病そして難聴が挙げられている。難聴による音刺激や外界の情報量の減少は、他人とのコミュニケーション障害が生じ自然に抑うつ傾向となるため社会的孤立から認知症が悪化すると考えられる。実際、難聴の重症度は認知症の重症度と比例する。引きこもりや抑うつ傾向が運動量の低下・活動量の低下を引き起こし、食事量の低下となり低栄養によって筋力低下・サルコペニアとなって更なる活動量の低下を招く。いわゆるフレイルサイクルとなるのである。アメリカのジョンズ・ホプキンス大学の調査で、軽度難聴者は健常者より認知症発症リスクは2倍、中等度難聴者のなると3倍、重度難聴者では5倍と報告されている。従って認知症の予防や進行を遅らせるために難聴の治療が重要となっている。
音は空気の振動として、耳介に集められ鼓膜に伝えられる。耳介から鼓膜までを外耳道という。鼓膜の振動は耳小骨で増幅され蝸牛に伝えられる。鼓膜から蝸牛の間を中耳と呼ぶ。内耳の蝸牛は振動を電気信号に変えて脳に伝えている。外耳・中耳で音を増幅しておりここの病気は伝音難聴と呼び、内耳は音質の障害であり感音難聴と呼ぶ。ラジオに例えると伝音難聴(耳垢や中耳炎などが原因)は音量が小さくなっている状態であり、感音難聴(突発性難聴、メニエール病や老人性難聴など)は壊れたラジオの音といえる。大概は耳鳴りを伴っており、周りの人が大きな声で話しかけても逆効果のことが多い。
難聴の治療は、中耳炎のうち急性中耳炎は急性上気道炎から耳管を通じて炎症が広がるため軽症ではNSAIDsの処方が優先される。滲出性中耳炎は小児に多くアデノイド肥大や副鼻腔炎、過度の鼻すすりが原因であるため、カルボシステインが処方される。また鼓膜換気チューブ挿入術が行われることもある。補聴器を使用することにより、音声信号の処理が補助され、脳が音を理解しやすくなる。これにより、脳が認知するための負荷も軽減する事ができ、脳が他の機能を行いやすくなると考えられる。
次回開催は令和6年1月24日(水)の予定
第150回緑陽医会 報告
日 時: 令和5年7月26日(水) PM7:30〜
場 所: ベルクラシック甲府 2階「コンチェルト」
参加者: 1篠原文雄、2深澤 功、3鶴田好孝、4望月 勉、5竹川正純、6溝部政史、7河野秀樹、8井尻 裕、9川崎洋介、10斉藤和磨、11有馬美則、 12西山 徹、13中村政彦、14三神裕紀、 15小林美樹、16久津間健治、(敬称略)
・特別講演
  「OABの診療のポイント ~新ガイドラインより~」 
  山梨大学大学院総合研究部 泌尿器科学講座 教授(甲府南高校21期卒)三井貴彦 先生
  座長:ふじかわ泌尿器科クリニック院長(甲府南高校23期卒)望月 勉 先生
   日本は超高齢化社会に迎えたと言われる。実際、先進国に生まれる二人に一人は100歳まで生きると考えられ、まさに人生100年時代になった。その中で排泄機能の維持管理は非常に大切なことである。
過活動膀胱(OAB)は、尿意切迫感(我慢できないほどの強い尿意で、時に失禁する)を必須症状として頻尿や夜間頻尿を呈する症候群で、40歳以上の男女の14.1%、1000万人以上の方がOABに罹患していると言われる。実臨床では、OAB患者の過半数が75歳以上であることからフレイル高齢者や認知機能低下高齢者も多く含まれることを鑑み、OAB診療ガイドラインが改訂された。高齢者の診断にあたり、先ず「過活動膀胱症状質問票」を用いて自己診断してもらう。次いでFriedらのフレイル評価基準をもとに体重減少、筋力低下、歩行速度などを評価し、男性では前立腺肥大(BPH)の有無を評価し女性では骨盤臓器脱(POP)の有無を評価する。そして、治療は行動療法が第1選択となる。①生活指導(過剰な水分摂取やカフェイン接種の抑制など)②膀胱訓練(排尿間隔を延長しながら膀胱容量を増やすなど)⓷骨盤底筋訓練(膣や肛門筋の強化など)④リハビリ・散歩など、行動療法は有効であるとのエビデンスがある。高齢者の薬物治療はβ3受容体作動薬(ミラベグロン、ビベグロン)か抗コリン薬が用いられるが、抗コリン薬は副作用として全身症状が現れることがあり残尿量の増加や認知症の悪化も懸念され、服薬継続率も低い。このため高齢者ではβ3受容体作動薬が優先される。中年男性では尿閉リスクからBPH治療を優先し、α1拮抗薬もしくはPDE5阻害薬を優先する。
近年、小児のOABも注目されてきた。尿失禁に対する過剰な心理負担から尿道括約筋の過剰収縮により排尿困難となっているケースもある。日本の研究では学童期の17~18%に存在することがわかった。山梨大学泌尿器科では小児OABに対する治験を行っているので、症例があれば紹介してほしい。
次回開催は令和5年9月26日(水)の予定
第149回緑陽医会 報告
日 時: 令和5年5月24日(水) PM7:30〜
場 所: ベルクラシック甲府 2階「コンチェルト」
参加者: 1篠原文雄、2丸山 敦、3鶴田好孝、4望月 勉、5竹川正純、6溝部政史、7河野秀樹、8井尻 裕、9川崎洋介、10斉藤和磨、11有馬美則、 12日原敏彦、13齋藤幸生、14深澤 功、15久津間健治、(敬称略)
・特別講演
  「これからの認知症医療を考える」 
  特定医療法人南山会 峡西病院 理事長(甲府南高校28期卒)川崎 洋介 先生
  座長:医療法人慈光会 甲府城南病院 副院長(甲府南高校16期卒)深澤 功 先生
   精神科専門病院で認知症治療棟を持つ病院は山梨県内に二つあり、その一つが峡西病院である。本院の医療圏は国中地域の南方面であり、県南地域の高齢化率は特に高いため外来者のうち認知症患者は30-40%と高い傾向にある。峡西病院は山梨県からの委託を受けて「認知症疾患医療センター」を設置している。センターでの外来患者の疾患比率はアルツハイマー型認知症(AD)が70%を占めている。 我が国は2004年から総人口は減少に転じたが世界に例のない速さで高齢化率が進んだため老齢人口は2040年まで増加し続け約4000万人に達すると類推されている。そこでは健康寿命の延伸が最重要課題と言える。
軽度認知障害(MCI)は物忘れが主たる症状だが、日常生活への影響はほとんどなく、認知症とは診断できない状態を言う。診断基準は1.年齢や教育レベルの影響のみでは説明できない記憶障害が存在する。2.本人または家族による物忘れの訴えがある。3.全般的な認知機能は正常範囲である。4.日常生活動作は自立している。5.認知症ではない。MCIはアルツハイマー病(AD)の前駆症状とも言われていて、MCI患者の約40%は2年後にADに進展したという研究がある。MCIと診断されたら早期に治療介入することがADを予防することになる。
ADの治療薬は、脳内のアセチルコリンを増やす薬剤(ドネペネジル、ガランタミン、リバスチグミン)や神経細胞が興奮して死ぬことを抑える薬剤(メマンチン)などがあり、現在は、アミロイドβ仮説に基づいて新薬開発がされている。
AD患者では記憶障害が現れる数十年前からの脳内にアミロイドβタンパク質やタウタンパク質が蓄積し始め、約十年遅れて脳委縮が生じると言われ,これらのタンパク質の蓄積に睡眠が関連する可能性がある。軽度ADの約60%が何らかの睡眠障害を有しているという報告もあり、不規則睡眠・覚醒リズム障害を是正しながら睡眠障害の程度とタイプを良く分析して各自に適した治療をすることが大切である。実際にはメラトニン受容体作動薬(ラメルテオン)やオレキシン受容体拮抗薬(スポレキサント、レンボレキサント)をファーストチョイスにして睡眠と覚醒のメリハリを保つようにすることが大切であろう。
次回開催は令和5年7月26日(水)の予定
第148回緑陽医会 報告
日 時: 令和5年3月22日(水) PM7:30〜
場 所: ベルクラシック甲府 2階「コンチェルト」
参加者: 1篠原文雄、2齊藤幸生、3鶴田好孝、4望月 勉、5竹川正純、6溝部政史、 7河野秀樹、8井尻 裕、9川崎洋介、10車谷容子、11丸山 敦、12久津間健治、(敬称略)
・特別講演
  「心不全発症を見据えた高血圧治療」 
  市立甲府病院 循環器内科 科部長(甲府南高校28期卒)齊藤 幸生 先生
  座長:つつじクリニック 院長(甲府南高校7期卒)鶴田 好孝 先生
   我が国における心不全患者数は生活習慣の欧米化に伴う虚血性心疾患の増加や高齢化による高血圧や弁膜症の増加などにより急増しており、全国で約120万人、2030年には130万人に達すると予想される。心不全は収縮不全HFrEF(heart failure with reduced ejection fraction)と拡張不全HFpEF(heart failure with preserved ejection fraction)があり、かつては収縮不全が多かったが次第に拡張不全が増加し、最近は半々となってきた。2018年の「急性・慢性心不全診療ガイドライン」では、心不全に4つのステージが定められた。ステージA は心不全の危険因子を抱えている段階、ステージBは心臓の働きに異常が現れてきた段階、ステージCは息切れやむくみといった症状が現れてきた段階、ステージDは心不全が進行して治療が困難となった段階である。
心不全の治療薬はβ遮断薬、ACE阻害薬、ARB、MRAが使用されてきた。しかし、2021年のガイドラインでは新薬の有効性が認められ治療のアルゴニズムに変化が現れ注目されている。その中の一つはサクビトリル・バルサルタンARNI(アーニー:アンジオテンシン受容体遮断薬・ネプリライシン阻害薬)と呼ばれ、血圧を下げ心臓への負担を軽くし、心臓を守るホルモンの量を増やして、浮腫などの症状を改善する薬である。低心機能(LVEF<35%)の心不全患者に対してARNIはアンジオテンシン変換酵素阻害薬と比較し、心不全の増悪や心血管死、総死亡などを有意に減らしている。その他イバブラジンやSGLT2阻害薬、ベルイシグアトなどの新薬が出現している。β遮断薬、ARNI、MRA、SGLT2阻害薬の4つをfantastic fourと呼び、早期にこれらの内服を適切に導入することで、生命予後を伸ばし、心不全入院を減らすことが期待されている。
次回開催は令和5年5月24日(水)の予定
次回は年会費を徴収する予定
第147回緑陽医会 報告
日 時: 令和4年11月16日(水) PM7:30〜
場 所: ベルクラシック甲府 2階「コンチェルト」
参加者: 1篠原文雄、2竹川正純、3有馬美則、4望月 勉、5鶴田好孝、6溝部政史、 7河野秀樹、8井尻 裕、9鶴田好孝、10久津間健治、(敬称略)
・特別講演
  「生活習慣病と腎性貧血」 
  峡南病院 副院長 (甲府南高校11期卒)井尻 裕 先生
  座長:甲府城南病院 副院長 (甲府南高校16期卒)深澤 功 先生
   我が国における慢性透析患者数は年々増加しており、2020年に35万人に達しようとしている。透析(HD) に至る原疾患は慢性糸球体腎炎が減少して糖尿病性腎症が40.7%、次いで腎硬化症17.5%、慢性糸球体腎炎15.0%となっている。我が国の糖尿病(DM)人口は1000万人、疑い人口を加えると2000万人と予想されている。 DM患者では血管病変(心血管や腎症)である心不全(HF) と慢性腎臓病(CKD)を合わせたCVRD合併率は30.0%であり、DM全体でも罹患年数が長くなるとCVRDによる死亡リスクが増加する。その内訳をみるとCKD40.0%,HF30.0%,脳卒中20.0%であった。このようにDMでは微小血管病変がCKDをもたらしHDに至る傾向がみられる。CKDなどの微小血管病変は腎硬化症や細動脈硬化の原因となり高血圧の元凶である。すなわち、わが国では食生活の変化と人口の高齢化による生活習慣病(高血圧・DM・脂質代謝異常症・高尿酸血症)の増加に伴い、CKDやうっ血性心不全の患者が増えているため、DMや高血圧症の早期治療はCKDやCVRDを予防することになる。DM治療薬である選択的SGLT2 阻害薬のエンパグリフロジンによるEMPA/REG試験においてDM患者のCVRDを抑制することが証明された¹⁾。
一方、CKDではヘモグロビン低下に見合った十分量のエリスロポエチン(EPO)が産生されず腎性貧血となることがあり、保存期CKD患者では血中EPO濃度の測定が診断に有用である。CKD患者ではステージ進行につれて貧血有病率は上昇し、eGFRが30 mL/min/
1.73㎡以下では50%以上となる。通常、貧血状態では低酸素誘導因子(HIF)の働きによってEPOが産生され、HIFはHIF-PHによって分解されるので、CKD患者においてはHIF-PHを阻害することでEPO産生誘導を介して赤血球産生が促される。2019年に経口のHIF-PH阻害薬が上市された。経口投与が可能であるHIF-PH阻害薬は、CKD患者のQOL向上ならびに心腎に及ぼす影響による生命予後の延長が期待できる腎性貧血治療薬である。

¹⁾Wurzburg University Clinic/Wanner C. Empagliflozin and Progression of Kidney Disease in Type 2 Diabetes. N Engl J Med. 2016; 375: 323-334
次回開催は令和5年3月22日(水)の予定
第146回緑陽医会 報告
日 時: 令和4年9月28日(水) PM7:30〜
場 所: ベルクラシック甲府 2階「コンチェルト」
参加者: 1篠原文雄、2竹川正純、3保坂 稔、4望月 勉、5中村政彦、6溝部政史、 7河野秀樹、8井尻 裕、9鶴田好孝、10久津間健治、(敬称略)
・特別講演
  「脂質代謝異常の管理について~動脈硬化性疾患予防ガイドラインの改定を踏まえて~」」 
  山梨県立中央病院副院長/臨床試験管理センター統括部長 (甲府南高校11期卒)中村 政彦 先生
  座長:峡南病院 副院長 (甲府南高校11期卒)井尻 裕 先生
   山梨中央病院は中核病院として地域医療を支えている。連携登録医は480名を数え、あらゆる紹介患者に対応している。その中で虚血性心疾患は緊急的対応が求められ、2020年において冠動脈ステント手術が250例弱、カテーテルアブレージョンはそれぞれ300例となっている。また心不全患者は70歳以上が82.5%、80歳以上は45.5%と高齢化が特徴的である。
虚血性心疾患は動脈硬化性疾患の結果として生ずるので、動脈硬化性疾患の予防は非常に重要と言える。動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版が5年ぶりに改訂された。主な改訂点は5つあり、
1)随時(非空腹時)のトリグリセライド(TG)の基準値を設定した。
2)脂質管理目標値設定のための動脈硬化性疾患の絶対リスク評価手法として、冠動脈疾患とアテローム血栓性脳梗塞を合わせた動脈硬化性疾患をエンドポイントとした久山町研究のスコアが採用された。
3)糖尿病がある場合のLDLコレステロール(LDL-C)の管理目標値について、末梢動脈疾患、細小血管症(網膜症、腎症、神経障害)合併時、または喫煙ありの場合は100mg/dL未満とし、これらを伴わない場合は従前どおり120mg/dL未満とした。
4) 二次予防の対象として冠動脈疾患に加えてアテローム血栓性脳梗塞も追加し、LDL-Cの目標値は100mg/dL未満とした。さらに二次予防の中で、「急性冠症候群」「家族性高コレステロール血症」「糖尿病」「冠動脈疾患とアテローム血栓性脳梗塞の合併」の場合は、LDL-Cの管理目標値は70mg/dLとした。
5) 近年の研究成果や臨床現場からの要望を踏まえて、新たな下記の項目を掲載した。
①脂質異常症の検査
②潜在性動脈硬化(頸動脈超音波検査の内膜中膜複合体や脈波伝播速度、CAVI: Cardio Ankle Vascular Indexなどの現状での意義付)
③非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)
④生活習慣の改善に飲酒の項を追加
⑤健康行動倫理に基づく保健指導
⑥慢性腎臓病(CKD)のリスク管理
⑦続発性脂質異常症
2007年版からタイトルが“診療”から“予防”に変更したように、このガイドラインは動脈硬化性疾患の予防に焦点を当てて作成されている。 空腹時TG正常値でも随時(非空腹時)TG高値では冠動脈疾患(急性心筋梗塞や虚血性心疾患)のリスクが高いことが示されている。TGやLDLコレステロールを低下させコントロールするためにペマフィブラートとスタチン薬の併用は有用である。
次回開催は11月16日(水)の予定
第145回緑陽医会 報告
日 時: 令和4年7月27日(水) PM7:30〜
場 所: ベルクラシック甲府 1階「オリヴィア」
参加者: 1篠原文雄、2竹川正純、3笹本憲男、4望月 勉、5川崎洋介、6溝部政史、 7河野秀樹、8井尻 裕、9鶴田好孝、10深澤 功、11久津間健治、(敬称略)
・特別講演
  「脳梗塞の再発予防~抗血小板剤抵抗性の存在とエフィエントへの期待~」 
  甲府城南病院 脳神経外科 副院長 山梨大学医学部脳神経外科 臨床教授 (甲府南高校16期卒)深澤 功 先生
  座長:峡南病院 副院長 (甲府南高校11期卒)井尻 裕 先生
   近年、我が国の脳卒中の死亡率割合は脳梗塞が60%、脳出血が20%、くも膜下出血その他が20%となっている。85歳以上では脳梗塞85%、脳出血15%、くも膜下出0.6%となる。現在最も汎用されているTOAST分類では、脳梗塞はアテローム血栓性、心原性、ラクナ、その他、原因不明の5病型に分類される。ラクナはclassicalとmicroatheromaに分けられるのでアテローム血栓は増加傾向にある。そしてアテローム血栓性脳梗塞には抗血小板剤投与がガイドラインで示されている。降圧剤や血糖降下剤ではその効果は数値で明確に判定されるが、アスピリン、クロピドグレルなどの抗血小板剤の効果を簡便・正確に計測する方法は確立されていない。多くのRegistryから脳梗塞の再発リスクは75歳以上・高血圧症や糖尿病の合併・脳梗塞の既往歴であった。クロピドグレルはCYP2C19という肝酵素によって活性体が産生されるので、日本人では代謝の遅い遺伝子型が多いのでクロピドグレルの効果が低くなる可能性が指摘されている。昨年12月に上梓されたプラスグレル(エフィエント)はCYP2C19の遺伝子多型の有無にかかわらず、安定した血小板凝集抑制作用を示すので今後はアテローム血栓性脳梗塞治療の主流となるだろう。
3年ぶりの開催で、竹川先生からこの間の会計報告があり承認された。
次回開催は9月28日(水)の予定
第144回緑陽医会 報告
日 時: 令和2年11月25日(水) PM7:30〜
場 所: 古名屋ホテル 8階「チェディー」
参加者: 1篠原文雄、2竹川正純、3日原敏彦、4望月 勉、5浅利泰広、6溝部政史、 7河野秀樹、8瀧森 護、9鶴田好孝、10久津間健治、(敬称略)
・特別講演
  「加納岩総合病院における骨粗鬆症リエゾンサービスの取り組み」 
  社会医療法人加納岩総合病院 整形外科医長 大野 公宏 先生
  座長:くつま整形外科医院 院長 久津間健治 先生
   急今や我が国は人生100年時代となった。この長寿社会では平均寿命と健康寿命の差を縮めることが喫緊の課題である。寝たきりとなる原因で骨関節疾患は上位であり、とりわけ骨粗鬆症がその主因となっている。すなわち骨粗鬆症を治療し骨折を予防することが重要である。
私達は骨折患者の多くが骨粗鬆症未治療であること、骨折の手術後でも退院後に骨粗鬆症の治療が中断する人が多いことに注目した。そこで、骨密度計測でYAM値70%〜80%で骨折なしの段階でも治療を開始し、さらに骨折治療後の患者も継続してフォローするために多職種による「骨粗鬆症リエゾンサービスチーム」を作り、本年4月から活動を開始した。チームのモチベーションを高め、維持するために短期目標を設定(骨粗鬆症性4大骨折患者の治療導入率100%)した。リエゾンチーム結成以前は治療導入率は40%であったが結成後は80%となった。
11月29日(日)緑陽会医科歯科ゴルフ大会が開催される
甲府南高校同窓会前会長の五味先生が10月に急逝した。ご冥福をお祈りします。
1月開催予定の合同新年会は中止の方向で検討する。
第143回緑陽医会 報告
日 時: 令和2年3月25日(水) PM7:30〜
場 所: 甲府記念日ホテル
参加者: 1篠原文雄、2竹川正純、3日原敏彦、4有馬美則、5井尻 裕、6溝部政史、 7深沢 功、8河野秀樹、9瀧森 護、10鶴田好孝、11瀧森しのぶ、12久津間健治、(敬称略)
・特別講演
  「神経障害性疼痛の治療について」 
  くつま整形外科医院 院長 久津間健治(甲府南高校7期卒) 先生
  座長:こうの整形外科 院長 河野秀樹 先生
   急性期組織損傷の回復後1か月を超えて持続する、または再燃する痛みを慢性疼痛と呼ぶ。通常は侵害受容性疼痛から神経障害性疼痛に移行してゆく。損傷によって神経系(末梢の受容器から大脳皮質までところのどこか)に長期間持続する変化(感作)が引き起こされ持続する疼痛が発生する。神経系の疼痛の伝播はシナプス接続部では、シナプス前終末にある電位依存性カルシウムチャンネルのα2δサブユニットをカルシウムイオンが通ることで前終末から興奮性神経伝達物質が放出されシナプス後膜に伝わる。ミロガバリンはα2δサブユニットに特異的に結合するリガンドである。
神経障害性疼痛で苦しんでいたところ本剤を投与したところ非常に有効であった症例を提示して、その有用性について言及した。
緑陽医会の案内の方法について返信内容から基本はメール、希望者には郵送と決定
初製薬会社の共催ない場合は会議方式は柔軟にする
竹川会計担当から会計報告があった。医科・歯科合同会の会費は1万円とする
次回は5月27日の予定
第142回緑陽医会 報告
日 時: 令和2年1月29日(水) PM7:30〜
場 所: 釜めし「たぬき」
参加者: 1篠原文雄、2竹川正純、3日原敏彦、4有馬美則、5井尻 裕、6溝部政史、 7望月 勉、8一瀬 広、9金丸周一郎、10露木弘光、11反田克彦、12久津間健治、(敬称略)
5月31日(日)緑陽医科歯科親睦ゴルフコンペの報告
次回は3月25日(水)
第141回緑陽医会 報告
日 時: 令和元年11月27日(水) PM7:30〜
場 所: ホテル談露館
参加者: 1篠原文雄、2竹川正純、3日原敏彦、4有馬美則、5井尻 裕、6溝部政史、 7望月 勉、8細田和彦、9一瀬 広、10鶴田好孝、11小林祥司、12平井 優、13保坂 稔、14川崎洋介、15金丸周一郎、16瀧森しのぶ、17深沢 功、18久津間健治、(敬称略)
・特別講演
  「上部消化管疾患の最近の話題 −酸関連および食道疾患を中心にー」 
  山梨大学大学院総合研究部 内科学講座第1教室 助教 小林 祥司(甲府南高校33期卒) 先生
   胃食道逆流症(GERD)や逆流性食道炎を含めて上部消化管疾患の研究や治療は、「目に見える形態学的異常」から「目に見えない機能異常」へと広がっている。食道がんの内視鏡的治療もEMRからESDへと変化している。胸やけ・呑酸はGERDの典型的な症状であるが、GERDにもびらん性GERDと非びらん性GERD(NERDともいう)が存在する。いずれも治療は胃酸分泌抑制剤を使用するが、びらん性GERDでは胃内PHを4以上に保つことが重要なので強力な胃酸分泌抑制剤を用いて、非びらん性GERDの胸やけ症状を改善するためにはマイルドな胃酸分泌抑制剤を用いることになる。血中ガストリンは胃酸分泌促進作用がある。胃排出速度は胃酸分泌が増えると遅くなる。血中ガストリン値が上昇すると胃酸分泌が増え胃排出時間は遅延して胸やけが生じることが予測される。
2014年、日本消化器病学会は機能性消化管疾患の二大疾患である、過敏性腸症候群(IBS)と機能性ディスペプシア(FD)に関する診療ガイドラインを策定した。この基本となったのがローマ分類である。FDでは、胃適応性弛緩障害・胃排出障害・内臓知覚過敏などに加えて、十二指腸における好酸球増多やHelicobacter pyloriの除菌効果、プロカイネティクスの有効性も示され、多元的病態に対する様々な治療方法が提案されている。
今年の同窓会総会の副幹事学年の瀧森先生から御礼の挨拶
初参加の先生の自己紹介(平井 優先生、金丸周一郎先生)
次回は令和2年1月22日(水)歯科部会との合同新年会の予定
第140回緑陽医会 報告
日 時: 令和元年9月25日(水) PM7:30〜
場 所: ホテル談露館
参加者: 1篠原文雄、2竹川正純、3日原敏彦、4有馬美則、5井尻 裕、6溝部政史、 7望月 勉、8長田 満、9一瀬 広、10鶴田好孝、11久津間健治、(敬称略)
・特別講演
  「亜鉛欠乏症に対する亜鉛補充療法の意義」 
  ノーベルファーマ株式会社プロダクトマーケンティング第1部 ディレクター 薬学博士 福田 昌暢 先生
   亜鉛は成人体内に約2g存在し、主に皮膚や骨、肝臓、眼球、筋肉などに含まれている。約200種以上の酵素の構成成分であり身体の様々な機能を維持していくために働いている大変に重要なミネラルである。亜鉛を多く含む食品は牡蠣、あわび、タラバガニ、するめ、豚レバー、牛肉、卵、チーズ、高野豆腐、納豆、えんどう豆、切り干し大根、アーモンド、落花生である。極端なダイエットや偏食のため、近年亜鉛不足が指摘されている。亜鉛不足の症状は、味覚障害・免疫力の低下・爪や皮膚の異常・成長障害・貧血・生殖機能の低下など多岐にわたる。特に高齢者で糖尿病や慢性腎臓病を合併している場合や、関節リウマチ・パーキンソン病などの薬物療法中の人は血中の亜鉛濃度を計測することが必要である。
出席者が20名未満の会は弁当形式となることを了承した
同窓会誌の広告掲載依頼があった
緑陽会医科歯科対抗ゴルフコンペ9月29日(日)の案内
次回は令和元年11月27日(水)の予定
第139回緑陽医会 報告
日 時: 令和元年7月24日(水) PM7:30〜
場 所: 釜めし「たぬき」
参加者: 1篠原文雄、2竹川正純、3日原敏彦、4有馬美則、5井尻 裕、6溝部政史、 7久津間健治、8反田克彦、9一瀬 広、(敬称略)
  緑陽医会と緑陽歯科部会の合同納涼会をおこなった。
五味同総会長から10月26日(土)に開催の年次総会の案内があった
併せて同窓会誌の広告掲載依頼があった
第20回同窓会ゴルフコンペ「緑陽杯」7月7日(日)の報告
7月27日(土)に岡島デパート内ジュンク堂書店で発表会を催す
次回は令和元年9月25日(水)の予定
第138回緑陽医会 報告
日 時: 令和元年5月22日(水) PM7:30〜
場 所: ホテル談露館 2階
参加者: 1井上正晴、2篠原文雄、3有馬美則、4井尻 裕、5溝部政史、6望月 勉、7久津間健治、8竹川正純、9鶴田好孝、10一瀬 広、11日原敏彦、12瀧森しのぶ、(敬称略)
・特別講演
  「糖尿病診療の新たな知見 〜検査と治療〜」 
  山梨県立中央病院 患者支援センター統括部長  井上 正晴 先生 (甲府南高校14期卒)
  座長:医療法人みぞべ会 溝部医院 院長  溝部 政史 先生(甲府南高校7期卒)
   糖尿病(DM)とは、インスリン不足により慢性的に 血糖が上昇する病気である。様々な合併症を引き起こすために治療に難渋することが多い。DMの治療は日々の血糖コントロールが基本である。医療機関だけでなく自宅でも血糖値の動きを自分で把握することは意義があり、血糖値の変動を連続的に捉えるのが血糖トレンド検査、すなわち血糖自己測定(SMBG)である。直接の血液採取は確実であるが、頻回は困難である。そこで間質液のブドウ糖濃度を連続測定してそれを血糖ついに換算して表示する機器が普及してきている。CGMやFGMという方法である。ただし低血糖など血糖値が急激に変化しているときは従来の方法が必要となる。
DM治療薬は血糖降下剤として働くもので、大別すると①インスリン分泌促進作用、②インスリン機能補助作用③血糖吸収排泄調節作用である。①はSU剤やDPP-4がり、③にはSGLT2がある。最近は①と③の配合剤が生まれ、服薬回数や薬剤量を減らして服薬コンプライアンスを向上させている
竹川会計担当から平成30年度会計報告があり、承認された。
第38回緑陽会医科歯科ゴルフは6月30日(日)の案内
第20回同窓会ゴルフコンペ「緑陽杯」7月7日(日)の案内
次回は令和元年7月24日(水)医科歯科合同納涼会の予定
第137回緑陽医会 報告
日 時: 平成31年3月27日(水) PM7:30〜
場 所: 古名屋ホテル 8階「チェディ」
参加者: 1日原敏彦、2篠原文雄、3有馬美則、4井尻 裕、5溝部政史、6望月 勉、7久津間健治、8竹川正純、9鶴田好孝、10一瀬 広、11井出勝彦、12河野秀樹、13保坂 稔、14丸山 敦、15瀧森 護、16瀧森しのぶ、(敬称略)
・特別講演
  「関節リウマチの治療について」 
  (医)快療会 くつま整形外科医院 院長  久津間 健治 先生 (甲府南高校7期卒)
  座長:井出整形外科医院 院長  井出 勝彦 先生(甲府南高校18期卒)
   関節リウマチ(RA)の病態と診断、治療について治療に難渋する症例を提示して考察した。現在治療中のRA患者は55名、そのうち生物学的製剤使用は13名である。この中で2名の方が生物学的製剤(Bio製剤)を変更した。変更した理由は効果が減弱したためであるが、1名は2剤目も徐々に効果が減弱したため3剤目に変更した。歯科の治療を優先したためBio製剤使用が遅れたことで疾患コントロールが困難となった。治療前の全身管理、患者のライフスタイルや経済状況を考慮すべきであった。
RAの患者数は推定で約70万人、男女比は凡そ1:4である。30歳から60歳に好発するが最近は高齢発症も増えてきた。RAの診断は触診を基本とし関節の腫脹と圧痛を確認する。さらにX線撮影や超音波検査、MRIなどで関節の破壊や滑膜炎の状態を把握する。関節リウマチ分類基準2010(米国リウマチ学会/欧州リウマチ学会)では点数制度を設けている。疾患活動性はDAS28CRPを用いている。RAは発症から1〜2年で急速に進行するので早期の治療開始が望ましい。日本リウマチ学会では治療アルゴリズムを制定しているので、これに基づいて治療を考える。
io製剤は現在8剤あり、それぞれに利点欠点がある。患者のライフスタイルを考え、長期の継続が可能な薬剤を選ぶようにする。IL-6受容体拮抗薬は先行する抗TNF-α製剤に比べて安価であり、MTXの併用が必須でない。二次無効も少ないため今後使用が増えると予想される。
次回は平成31年5月22日(水)の予定
第136回緑陽医会 報告
日 時: 平成31年1月23日(水) PM7:30〜
場 所: 釜めし「たぬき」
参加者: 1篠原文雄、2反田克彦、3井尻 裕、4溝部政史、5一瀬 広、6竹川正純、7久津間健治、8露木弘光、9鶴田好孝、10望月 勉、11日原敏彦(敬称略)
・緑陽医科歯科新年会
3月31日(日)緑陽医科歯科親睦ゴルフコンペの報告
次回は3月27日(水)古名屋ホテルで行う
2月20日(水)午後7時から、山梨県医師会館で緑陽医会番外編としてベンゾジアゼピン系薬剤処方資格のために特別講演会を開催する。講師は川崎洋介先生。
第135回緑陽医会 報告
日 時: 平成30年11月21日(水) PM7:30〜
場 所: ホテル談露館 2階「アメジスト」
参加者: 1日原敏彦、2篠原文雄、3中村政彦、4井尻 裕、5溝部政史、6望月 勉、7久津間健治、8竹川正純、9鶴田好孝、10一瀬 広、11斉藤和磨、12河野秀樹、13川崎洋介、14樋口幸司、(敬称略)
・特別講演
  「心房細動と経皮的冠動脈形成術」 
  山梨大学大学院総合研究部 内科学講座第2教室 助教 齊藤 幸生 先生 (甲府南高校28期卒)
  座長:峡南病院 副院長  井尻 裕 先生(甲府南高校11期卒)
   心房細動とは、心房が痙攣したように不規則に震え脈が不規則に速くなる状態である。心房細動(以下Af)は高齢になると発生率が高くなり、患者数は約70万人と予想される。心電図やエコーで診断するがエコーでは左心耳に血栓が生じるとモヤモヤエコーとなる。治療はAfを止め洞調律を維持することであるが、リズムコントロールでも死亡率に差がないことが分かってきた。Afがあっても抗血栓薬でMajor eventが防げるのである。
抗凝固療法の開始基準はCHADS2スコアを用いる。2点以上ではワルファリンかNOACを、1点ではNOACを選択する。外科治療はカテーテルアブレーションを行い有効性(Af停止効果)は88%である。再発して2度、3度と行う場合もあるが概ね良好である。動脈硬化などが原因で狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患を対象に経皮的冠動脈形成術(PCI)を行っている。薬剤溶出性ステントを用いるが、術後1年間は抗血小板剤を2剤服用する。
次回は平成31年1月23日(水)歯科部会と新年会の予定
第134回緑陽医会 報告
日 時: 平成30年9月26日(水) PM7:30〜
場 所: 古名屋ホテル
参加者: 1日原敏彦、2篠原文雄、3中村政彦、4井尻 裕、5溝部政史、6望月 勉、7久津間健治、8竹川正純、9鶴田好孝、10一瀬 広、11保坂 稔、12河野秀樹、(敬称略)
・特別講演
  「当院の糖尿病治療 〜高齢者糖尿病治療を中心に〜」 
  峡南病院 副院長 井尻 裕 先生(甲府南高校11期卒)
  座長:山梨県立中央病院 院長補佐 循環器・臨床試験管理センター統括部長兼任  中村 政彦先生(甲府南高校11期卒)
   糖尿病患者人口は年々増加しており、世界では4億人を超えると予想される。最も多いのは中国、日本は第9位であり総じてアジアの国が上位を占めている。男女比では男性に多く、糖尿病患者の死因は悪性疾患が34%, 脳血管疾患が27%, 感染症が26%である。食後の高血糖は血管死のリスク因子である。即ち、血糖変動幅が大きいほど心血管イベントは増加するのである。
一方、高血圧症と糖尿病は合併することが多い。そして糖尿病患者は脂質代謝の管理も重要である。高血圧と高脂血症を同時に管理すると心血管イベントを45%減らせることが分かっている。
日本糖尿病学会では第56回学術総会にて「熊本宣言2013」を発表した。これは、患者の大部分で血糖管理目標をHBA1c 7%未満 とし、そのための努力を惜しまないことを宣言するものである。
治療薬は、インスリン分泌促進:①SU剤(ダオニール、オイグルコン)、②即効型インスリン分泌促進薬(グリニド薬)、③DPP-4阻害剤、インスリン抵抗性改善:④ビグアナイド薬、⑤チアゾリジン薬、糖吸収・排泄調整系調節系:⑥SGLT2阻害薬、⑦α-グリコシダーゼ阻害薬 などがある。
高齢発症糖尿病患者では、第1選択はDPP-4阻害薬、第2選択はSGLT2阻害薬となっている。
5月13日(日)緑陽医科歯科親睦ゴルフコンペ開催
次回は平成30年7月25日(水)歯科部会と納涼会の予定
第133回緑陽医会 報告
日 時: 平成30年7月25日(水) PM7:30〜
場 所: 釜めし「たぬき」
参加者: 1笹本憲男、2篠原文雄、3井尻 裕、4溝部政史、5一瀬 広、6竹川正純、7久津間健治、8露木弘光、9鶴田好孝、(敬称略)
5月13日(日)緑陽医科歯科親睦ゴルフコンペの報告
平成30年10月27日(土)の甲府南高校同窓会総会の案内と広告依頼
次回は9月26日(水)古名屋ホテルで行う。
第132回緑陽医会 報告
日 時: 平成30年5月23日(水) PM7:30〜
場 所: 古名屋ホテル
参加者: 1日原敏彦、2篠原文雄、3深澤 功、4井尻 裕、5溝部政史、6望月 勉、7久津間健治、8竹川正純、9鶴田好孝、10一瀬 広、11井出勝彦、12瀧森 護、13河野秀樹、14浅利泰広、15井上智雄、16相川大介、17藤井 肇、18太田道紀、19宝亀 登、(敬称略)
・特別講演
  「最近の脊椎手術と薬物療法」 
  慶友会 慶友整形外科 整形外科部長 慶友脊椎センター長 河野 仁先生(甲府南高校19期卒)
  座長:くつま整形外科医院 院長  久津間健治先生(甲府南高校7期卒)
   慶友整形外科は昭和54年開設した宇沢整形外科を前身として平成元年に開設された。 今日までにリウマチ科、リハビリ病棟などを加えて増床しながら平成20年に慶友脊椎センター、21年慶友リウマチセンター、23年慶友上肢機能再建外科センターを設立した。平成28年度における当院の手術件数は3,039件、このうち脊椎センターの手術実績は1,149件に上る。頸椎では後方除圧術81件、後方固定術9件、前方固定術51件などであった。腰椎は後方除圧術238件、後方固定術395件、経皮的内視鏡下ヘルニア摘出術(PED)119件、経皮的椎弓根スクリュー刺入術14件などが多く、私は透視を用いずに椎弓根にスクリューを刺入することができる。PED(PELD)は最小侵襲手術として入院期間の短縮、早期退院、早期社会復帰が可能であり、需要も多いと思われ当院でもPEDセンターを開設した。脊椎脊髄専門医にそれぞれ専門分野を担当させて効率よく多数の手術を行っている。
脊椎疾患で手術の対象となるものは主として神経圧迫である。神経圧迫には脊髄の圧迫と神経根の圧迫に大別される。いずれも病初期の症状はしびれであり、まずは薬物療法が基本である。脊髄圧迫では最近はNSAIDsにトラマゾールやトラムセットなどを用いることが多い。神経根圧迫ではNSAIDsに加えてプレガバリンやトラムセットを選択する。
①5月13日(日)緑陽医科歯科親睦ゴルフコンペ開催
②次回は平成30年7月25日(水)歯科部会と納涼会の予定
第131回緑陽医会 報告
日 時: 平成30年3月28日(水) PM7:30〜
場 所: 古名屋ホテル
参加者: 1深澤 功、2篠原文雄、3笹本憲男、4井尻 裕、5溝部政史、6望月 勉、7久津間健治、8竹川正純、9鶴田好孝、10一瀬 広、11日原敏彦、12中村政彦、13河野秀樹、(敬称略)
・特別講演
  「脳梗塞発症予防における脂質管理の意義」 
  城南病院 脳神経外科部長 深澤 功先生(甲府南高校16期卒)
  座長:境南病院 副院長  井尻 裕先生(甲府南高校13期卒)
   ①脳梗塞の病型分類 TOAST分類では大血管アテローム硬化(=アテローム血栓性脳梗塞)、小血管閉塞(=ラクナ梗塞)、心塞栓症(=心原性脳塞栓症)、その他の原因によるもの、原因不明の5つの病型に分類される。前者2つは非心原性すなわち脂質代謝異常に関連するものである。
②疫学 日本人の死亡数の死因順位は1位が悪性新生物、2位が心疾患、3位が肺炎、4位が脳血管疾患となっている。1位から3位は増加傾向、4位の脳血管疾患は横ばいである。しかし心疾患から脳梗塞が発症し、さらに認知症に進展するため要介護度が高くなるほどこれらの疾患の占める率が上がる。
③医療費からみた脳梗塞 平成25年度の国民医療費は40兆610億円であり、このうち脳血管疾患の医療費は1兆7730億円であった。65歳以上では1兆4116億円である。
④診断 問診と症状を詳細に診察後、検査を行う。検査は他疾患(てんかん、代謝性脳症、脳炎、多発性硬化症など)を鑑別するために血液検査、レントゲン検査、CT scan、MRI、必要に応じて脳波や髄液検査を行う。MRIは非常に有用でたくさんの情報が得られるのでT2強調画像、T1強調画像、FLAIR画像、拡散協調画像などの撮影法を利用する。
⑤脳血栓の予防 動脈硬化で狭くなった脳動脈が徐々にふさがって詰まる。動脈硬化は脂質代謝異常がベースにあるので、メタボの一次予防が予防となる。高血圧症、糖尿病、脂質異常症の治療が重要である。脂質異常症ではLDL<120〜100、HDL>40、TG<150を厳格に目標とする必要がある。
①5月13日(日)緑陽医科歯科親睦ゴルフコンペ開催
②次回は平成30年5月23日(水)古名屋ホテルの予定
第130回緑陽医会 報告
日 時: 平成30年1月24日(水) PM7:30〜
場 所: 釜めし「たぬき」
参加者: 1露木弘光、2篠原文雄、3反田克彦、4井尻 裕、5溝部政史、6望月 勉、7久津間健治、8日原敏彦、9鶴田好孝、10一瀬 広(敬称略)
・緑陽医科歯科新年会
新入会員の 望月 勉先生(23期卒)の紹介があった
次回は、平成30年3月28日(水)古名屋ホテルの予定
第129回緑陽医会 報告
日 時: 平成29年11月22日(水) PM7:30〜
場 所: ホテル談露館 2階アメジスト
参加者: 1河野秀樹、2篠原文雄、3反田克彦、4井尻 裕、5溝部政史、6竹川正純、7久津間健治、8日原敏彦、9鶴田好孝、10一瀬 広(敬称略)
・特別講演
  「スポーツ障害の予防と治療 〜適度な運動で骨粗鬆症を予防する〜」 
  医療法人こうの会 こうの整形外科 院長 河野秀樹先生(南高校15期卒業)
   スポーツが体に良いことは自明の理であるが、やり過ぎると悪影響となる。それはスポ根ドラマが当たり前に放送されるマスコミにも原因の一端がある。
ヒトは発育期、成熟期、老化期というステージの中でスポーツへの取り組み方法は異なる。発育期の特徴は骨端線の存在と軟骨成分の多さにある。さらに成長には一気に伸びる時期がある。これをpeak height velocity(PHV)と呼び、このときに骨が伸長すると同時に腱や筋肉が引っ張られるということである。この時期に過度の負担をかけるトレーニングをすると、スポーツ障害を引き起こしやすくなる。Osgood Schlatter病は代表的なものである。
幼児期からの発育に合わせた身体づくりを医学的、科学的、心理的、栄養学的な見地からサポートすることを目的に、4月からNPO法人 甲斐スポーツ振興会 を設立した。この活動によって、スポーツ障害を予防し、正しい指導で選手のパフォーマンスを引き出すことができるようにしたい。
10月29日に開催の「緑陽医科歯科親睦ゴルフ」は台風による雨天で中止になった。
次回は、平成30年1月24日(水)新年会の予定
第128回緑陽医会 報告
日 時: 平成29年9月24日(水) PM7:30〜
場 所: 古名屋ホテル 7階
参加者: 1溝部政史、2竹川正純、3井尻 裕、4鶴田好孝、5日原敏彦、6一瀬 広、 7篠原文雄、 8久津間健治(敬称略)
・特別講演
  「変形性膝関節症の治療について」 
  くつま整形外科医院 院長 久津間健治先生(南高校7期卒業)
  座長 つつじクリニック 院長 鶴田好孝先生(南高校7期卒業)
   膝痛を訴える人は800万人から1000万人といわれており、その大部分は変形性膝関節症である。本症は、関節軟骨をメインに加齢に伴う退行性変性である。増悪因子は年齢、性別、肥満、遺伝的素因、職業歴、生活習慣などがある。動き始めの痛みが特徴で、次第にO脚変形を呈するようになる。画像所見はレントゲン像では立位正面像でKellgren & Lawrence 分類でグレードを判定する。MRIでは軟骨面の変性や軟骨下骨の浮腫などを確認する。治療は保存的療法と外科的療法である。治療の基本は、疼痛の軽減と関節機能の改善によってQOLを向上させることである。保存的治療では①運動療法と日常生活指導、②薬物療法、③装具療法などがある。外科的治療では①脛骨高位骨切り、②関節鏡視下手術、③人工膝関節置換術などがある。薬物療法のなかに日本独自の療法で外用剤がある。外用剤は消化管障害リスクや腎障害リスクが低いので高齢で多剤服用者などには有用である。しかし、貼付部の皮膚炎や内服薬ほどの効果が期待できないなどの欠点もある。最近は皮膚吸収率を向上させ内服薬と同等の組織移行率を示す貼付剤も出てきたので、治療の幅が広がった。
篠原会長より、10月29日(日)に開催する緑陽医科歯科親睦ゴルフについて案内があった。
次回は、平成29年11月22日(水)
第127回緑陽医会 報告
日 時: 平成29年7月26日(水) PM7:30〜
場 所: 釜飯 たぬき
参加者: 1溝部政史、2竹川正純、3井尻 裕、4露木弘光、5一瀬 広、 6篠原文雄、 7日原敏彦、8久津間健治(敬称略)
緑陽歯科部会との合同納涼会を開催した。
五味同窓会会長より、10月28日(土)に甲府南高校同窓会総会が開催され、1期生が古希を迎えるのでお祝いのために御招待を差し上げたことが報告された。
篠原会長から7月2日の緑陽会ゴルフの報告があった。
次回は、平成29年9月27日(水)
第126回緑陽医会 報告
日 時: 平成29年5月24日(水) PM7:30〜
場 所: ホテル談露館 2階 アメディスト
参加者: 1溝部政史、2竹川正純、3井尻 裕、4中村政彦、5日原敏彦、6一瀬 広、 7篠原文雄、 8樋口幸司、 9久津間健治(敬称略)
・特別講演
  「心血管病予防を見据えた高尿酸血症の管理」 
  峡南病院 副院長 井尻 裕先生(南高校11期卒業)
  座長 山梨県立中央病院 院長補佐 循環器・臨床試験管理センター統括部長兼任 中村政彦先生(南高校11期卒業)
   高尿酸血症について1病態、2管理の意義、3血中尿酸値の管理指針、4心不全と高尿酸血症 の話があった。
 1.2010年国民生活調査の結果によると高尿酸血症の患者数は増加している。高尿酸血症の患者は脂質代謝異常(総コレステロール高値49.3%、中性脂肪高値44/6%)、糖尿病23.5%、肥満22.6%、高血圧症19.2%などを合併し多様な臓器障害を引き起こす。近年XO(キサンチンオキシダーゼ)が注目されている。XOは尿酸を産生する酵素である一方、参加ストレスの主要な発生源であるため心血管イベントのリスク因子、自然免疫、その他様々な生体機能に関わっている。
 2. 尿酸降下剤はCKD進展を抑制・心血管イベントを抑制・血管内皮細胞の損傷を抑制する。しかし痛風患者の30%は一ヶ月で服薬を中止している。
 3. 薬剤はかつて尿酸排泄促進剤と生成抑制剤で使い分けしていたが、新しく開発されたトピロキソスタットとフェボキソスタットが有用な薬剤である。高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン2012年改訂版に基づいて、患者の腎障害リスクや体内の尿酸飽和溶解度と体温の関係などを考慮し痛風発作がコントロールできたあとは6mg/dLを治療目標値と定め、なめらかに徐々に下げてゆく。
 4. うっ血性心不全患者はBNP値に比例して尿酸値が高く予後が悪い傾向にある。うっ血性心不全では組織の低酸素状態によってATPが分解されて尿酸が産生される。また、利尿剤が用いられために尿酸排泄能が低下し、結果として高尿酸血症となる。
篠原会長より、5月14日(日)に開催した緑陽医科歯科親睦ゴルフの報告があった。
次回は、平成29年7月26日(水)歯科部会との合同納涼会 於 釜飯 たぬき
第125回緑陽医会 報告
日 時: 平成29年3月22日(水) PM7:30〜
場 所: アーバンヴィラホテル古名屋 8階チェディ
参加者: 1溝部政史、2竹川正純、3井尻 裕、4鶴田好孝、5日原敏彦、6一瀬 広、 7篠原文雄、 8深澤 功、 9久津間健治 (敬称略)
・特別講演
  「非心原性脳梗塞発症予防と治療における最近の話題」 
  甲府城南病院 脳神経外科 部長 深澤 功先生(南高校16期卒業)
  座長 峡南会 峡南病院副院長  井尻 裕先生(南高校11期卒業)
   脳梗塞は、血管が閉塞する疾患である。臨床病型としてはNIND-㈽(NINDS:National Institute of Neurological Disorders and Strokes米国国立神経疾患・脳卒中研究所による分類)がよく知られている。脳梗塞は心原性脳塞栓、ラクナ梗塞、アテローム血栓性脳梗塞、その他の脳梗塞の4種類に分類される。大脳に分布する動脈は皮質枝と穿通枝に分けられ穿通枝はend arteryのため閉塞すると直径15mm以内の小梗塞(ラクナLacuna)が起きる。ラクナ梗塞は高血圧症をベースに穿通枝の先端の細動脈硬化症によるものでかつての日本人に多く発症したが、高血圧症の管理が徹底してきたので減少傾向にある。現在は穿通枝の根元に生じるアテローム血栓性脳梗塞が増えてきている。各病型の5年生存率を比較するとラクナ梗塞が90%に対して、アテローム血栓性が40%、心原性が30%である。アテローム血栓性脳梗塞はラクナ梗塞などより一家性能虚血発作(TIA)が先行しやすい。また内頚動脈や椎骨動脈のアテローム硬化巣(粥種)から血栓が剥離して末梢の血管を閉塞するため突然の発症で病巣も大型となる傾向が強い。アテローム血栓性脳梗塞発症の予防には①生活習慣病の管理(高血圧症の管理)、②TIAに対するリスク層別化による急性期からの治療介入が重要である。
篠原会長より、5月14日(日)に開催する緑陽医科歯科親睦ゴルフの案内があった。
次回は、平成29年5月24日(水)於 ホテル談露館
第124回緑陽医会 報告
日 時: 平成29年1月25日(水) PM7:30〜
場 所: 釜飯 たぬき
参加者: 1溝部政史、2竹川正純、3井尻 裕、4篠原文雄、5日原敏彦、6一瀬 広、 7露木弘光、 8反田克彦、9堀内富雄、10久津間健治 (敬称略)
緑陽歯科医会と合同の新年会を開催した。
歯科医会の五味義彦同窓会会長より、7月2日(日)に甲府南高校同窓会主催の緑陽会ゴルフコンペが開催されること、南高校同窓会総会は10月28日(土)にアピオ甲府で開催されることが報告された。また実行副委員長に緑陽医会の露木弘光先生が就任された。
次回は、平成29年3月22日(水)於 古名屋ホテル
第123回緑陽医会 報告
日 時: 平成28年11月30日(水) PM7:30〜
場 所: ホテル談露館 2階
参加者: 1溝部政史、2竹川正純、3井尻 裕、4河野秀樹、5日原敏彦、6一瀬 広、 7川崎洋介、 8鶴田好孝、9久津間健治 (敬称略)
・特別講演
  「高血圧に関する最近の話題」 
  峡南会 峡南病院副院長 井尻 裕先生(南高校11期卒業)
  座長 溝部内科医院 院長  溝部政史先生(南高校7期卒業)
   日本人の非感染性疾患・外因死への危険因子は、第1位が喫煙で次いで高血圧が第2位である。以下運動不足、高血糖である。高血圧の有病率は50歳代で50%、60歳代で60%、70歳代で70%と増えるため日本人の高血圧症患者数は約300万人と予想される。しかし残念ながら300万人のうち治療率は50%で、治療の効果が得られているのはその50%である。したがって今後も高血圧の管理は重要であり治療すべき患者は大勢いると言える。血圧測定では、家庭内血圧と院内血圧の差に注意する。両方で高いものが真の高血圧であり、院内で高い状態は白衣性高血圧と呼び、家庭内でのみ高いときは仮面高血圧と呼ぶ。後者は心血管イベントのリスクは真の高血圧と同等である。高血圧症治療ガイドライン2014によると高血圧症の1st choiceの薬剤はCa拮抗剤、ARB/ACE阻害剤、β遮断薬のなかから選択し、2nd choiceは配合剤とされている。
高血圧症と高尿酸血症の合併はよく知られているところである。尿酸は抗酸化作用を有するのである程度の量は必要ではあるが、高尿酸血症は生活習慣病を合併するため適正な濃度(4〜6mg/dl)にコントロールしたい。幸い、Ca拮抗、ロサルタン・イルベサルタンなどのARBは痛風発症のリスクを低下させる。
篠原会長より、10月30日(日)に開催された緑陽医科歯科親睦ゴルフの報告があった。
次回は、平成29年1月25日(水)於 釜飯 たぬきにて歯科部会との合同新年会
第122回緑陽医会 報告
日 時: 平成28年9月28日(水) PM7:30〜
場 所: アーバンホテル古名屋 8階
参加者: 1篠原文雄、2竹川正純、3井尻 裕、4長田孝明、5日原敏彦、6一瀬 広、 7溝部政史、 8深澤 功 、9鶴田好孝、10久津間健治 (敬称略)
・特別講演
  「慢性疼痛の治療経験」 
  くつま整形外科医院 院長 久津間健治先生(南高校7期卒業)
  座長 溝部内科医院 院長  溝部政史先生(南高校7期卒業)
   慢性疼痛とは急性疼痛の通常の経過あるいは創傷の治癒に要する妥当な時間を超えて持続する痛みであり通常は3から6ヵ月を限度とするが、臨床の場では3週間を超えると可能性を考え始める。急性疼痛では通常原因が存在し炎症などの身体所見を有し感情の変化は少なく、むしろ心拍数の増加や血圧の上昇・苦痛的表情がみられる。その治療はしばしば消炎鎮痛薬が有効である。それに対し慢性疼痛はその原因は存在しても回復し身体所見もないことが多い。感情の変化が深く関与し疲労、不眠、食欲現象、抑うつ状態などの表現がみられ消炎鎮痛薬が無効なことが多い。
慢性疼痛に対する薬物療法は、神経障害性疼痛に対してはプレガバリン(リリカカプセル)、悲がん性慢性疼痛には弱オピオイド系鎮痛剤(トラマール、トラムセット配合剤など)、抑うつ状態を伴う慢性腰痛にはデュロキセン塩酸塩(サインバルタ)などを使い分ける。ただし慢性疼痛に至る前の原疾患名をレセプトには記載することが求められる。
篠原会長より、10月30日(日)予定の緑陽医科歯科親睦ゴルフの案内があった。
次回は、平成28年11月30日(水)於 ホテル談露館
第120回緑陽医会 報告
日 時: 平成28年5月25日(水) PM7:30〜
場 所: ホテル談露館 2階
参加者: 1篠原文雄、2竹川正純、3井尻 裕、4河野秀樹、5日原敏彦、6一瀬 広、 7溝部政史、 8中村政彦、9久津間健治 (敬称略)
・特別講演
  「心血管イベントから考える糖尿病治療戦略」 
  峡南病院 副院長 井尻 裕先生(南高校11期卒業)
  座長 山梨県立中央病院 臨床試験管理センター統括部長  中村政彦先生(南高校11期卒業)
   糖尿病は現代病として世界に約4億人の患者がいると推定されている。患者数の多い順に中国、インド、米国、ブラジルと続き、日本は第9位である。わが国の糖尿病患者の特徴は、高齢者に多くその半数は自身が糖尿病と気づいていないことである。糖尿病患者は心血管病になり易いことが知られている。糖尿病患者の死因の第1位は悪性疾患、第2位は血管病変である。そして、平均寿命は男68歳、女71歳であり日本人の平均寿命に比べ短命である。
血糖は日内変動がある。食後高血糖は血管内皮細胞障害を増強するため総死亡の危険因子であり、心血管死の危険因子である。血糖変動幅が大きいほどリスクは高まり、変動幅と冠動脈疾患の重症度は比例する。食後高血糖の成因は、インスリン追加分泌の欠如と肝・筋のインスリン抵抗性である。以上のことから高血圧と糖尿病は合併することが多い。脂質と血圧をコントロールすることによって心血管イベントのリスクは減少する。
糖尿病治療の目標は、①血糖、体重、血圧、脂質をコントロールする、②ダイエットと運動である。
篠原会長より、5月29日(日)緑陽医科歯科親睦ゴルフの報告があった。
次回は、平成28年7月27日(水)医科歯科親睦納涼会(釜飯たぬき)
第119回緑陽医会 報告
日 時: 平成28年3月23日(水) PM7:30〜
場 所: 古名屋ホテル 中2階けやき
参加者: 1篠原文雄、2竹川正純、3井尻 裕、4中村政彦、5樫本 温、6日原敏彦、7堀内富雄、 8溝部政史、9久津間健治 (敬称略)
・特別講演
  「高尿酸血症と循環器疾患について」 
  山梨県立中央病院 臨床試験管理センター統括部長  中村政彦先生(南高校11期卒業)
  座長 峡南病院 副院長   井尻 裕先生(南高校11期卒業)
   高尿酸血症は血中濃度が7.0mg/dl以上と定義されるが、放置するとメタボリックシンドロームや慢性腎臓病(CKD),高血圧症、高脂血症などのリスクが上昇する。痛風患者は非痛風患者に比べて高血圧症、高脂血症、糖尿病は2.0倍の発症率であることがわかっている。さらにCKDになると腎不全に移行する危険度は9倍となる。治療方針は血中濃度を7.0mg/dl以下にすることが第1義であるが、痛風発作の既往を有する場合は6.0mg/dlにコントロールすべきである。プリン体過剰摂取、遺伝的素因、腎機能低下(ネフロン減少)などで血中尿酸値が上昇し、その結果腎ではレニン活性が上昇、一酸化窒素は減少する。尿酸は抗酸化物質であると同時に、炎症惹起物質である。血管では、尿酸により炎症が起こり、血管平滑筋細胞を中心とした動脈硬化が進み、心血管イベントを引き起こすと考えられている。高尿酸血症を惹起させる薬物(利尿剤やアスピリン)にも注意が必要である。
会計担当の竹川先生から平成27年度会計報告があった。繰越金の状況から年会費を5000円に変更する案が承認された。
篠原会長より、次回の医科歯科親睦ゴルフの日程が示された。5月29日(日)甲斐ヒルズカントリー倶楽部 の予定
次回は、平成28年5月25日(水)
第118回緑陽医会 報告
日 時: 平成28年1月27日(水) PM7:30〜
場 所: 釜飯 たぬき
参加者: 1篠原文雄、2竹川正純、3井尻 裕、4露木弘光、5鶴田好孝、6日原敏彦、7堀内富雄、 8溝部政史、9久津間健治 (敬称略)
  ・緑陽歯科部会との合同新年会を開催した。
次回は、平成28年3月23日(水)
第117回緑陽医会 報告
日 時: 平成27年11月25日(水) PM7:30〜
場 所: ホテル談露館 2階
参加者: 1篠原文雄、2竹川正純、3井尻 裕、4笹本憲男、5鶴田好孝、6日原敏彦、7斉藤 司、 8溝部政史、9久津間健治 (敬称略)
・特別講演
  「当院における糖尿病治療」ーフォシーガの使用経験を中心にー 
  (医)さいとう内科クリニック 院長 斉藤 司先生(南高12期卒)
  座長 峡南病院 副院長  井尻 裕先生(南高11期卒)
   日本人の糖尿病患者は、かつては痩せ型が多かったが、近年肥満を伴う患者が増えてきており、2013年のデータをみてもHbA1c 7%未満を達成していない患者の割合は42.7%と多くみられる。患者が多数のため糖尿病専門医だけでは見切れない状況が続いている。2型糖尿病では、経年的に膵β細胞の機能低下が生じ、これが血糖コントロールを困難にする要因となっている。したがって、膵β細胞の機能低下を阻止し、長期にわたって血糖低下作用が持続する薬剤が求められる。さらに、単独で大多数の患者を長期にわたって治療できる薬剤が求められる。
 当院における糖尿病薬の選択頻度をみると第1位がDPP-4阻害薬、第2位がビグアナイド系薬剤でありSGLT2阻害薬が1年前から登場してきた。日米欧のガイドラインでは、健康的な食事、体重コントロール、身体活動の増加、糖尿病教育を基本として第1選択薬(単独療法)にメトホルミン(ビグアナイド系薬剤)が推奨され、これが無効な場合は第2選択薬のいずれかを併用することとされている。そして近年登場したSGLT2阻害薬(フォシーガ)は大規模臨床試験においてHbA1c低下効果が認められ、第2選択薬に位置づけられた。
 フォシーガは尿中へのGlucoseを排泄し再吸収を抑制するため、感染症とりわけ性器感染症と脱水症の副作用が危惧される。しかし長期にわたりHbA1cを低下させ、かつ体重もベースラインに比べて減少させるため、比較的若い人(65歳以下)で肥満傾向にあり他剤で効果不十分な患者には是非使いたい薬剤である。
 
次回は、平成28年1月27日(水)釜飯たぬき 医科・歯科合同新年会
第116回緑陽医会 報告
日 時: 平成27年9月16日(水) PM7:30〜
場 所: 古名屋ホテル 2階 ホアヒン
参加者: 1篠原文雄、2竹川正純、3井尻 裕、4中村政彦、5河野秀樹、6長田 満、7堀内富雄、 8溝部政史、9樋口幸司、10久津間健治 (敬称略)
・特別講演
  「脳梗塞治療の現在」ーガイドライン改訂を踏まえてー 
  峡南病院 副院長 井尻 裕先生(南高11期卒)
  座長 山梨県立病院 臨床試験管理センター 統括部長  中村政彦先生(南高11期卒)
   (疫学)日本人の疾患別死因の統計で、脳血管障害は悪性新生物、心疾患、肺疾患に次いで第4位である。かつては第1位であったが1970年以降高血圧性脳出血が減少するに伴い順位が下がってきた。しかし、入院患者疾患で第1位であり外来患者疾患では高血圧症が第1位であることや、久山町研究の結果で日本人は欧米人と比較し脳梗塞発症が心筋梗塞発症より高い比率であること、また脳卒中は寝たきりの最大の原因であることからその治療は非常に重要であるといえる。
(分類)一般に脳卒中は脳梗塞・TIA、脳出血、くも膜下出血、その他(無症候性脳血管障害など)の総称である。脳梗塞は更に①ラクナ梗塞,②アテローム血栓性脳梗塞、③心原性脳梗塞に分けられる。①は高血圧症に続発するもので②は食の欧米化による動脈硬化によって徐々に増えている。③は心房細動によるものが大部分である。
(治療)9年ぶりに改訂された「脳卒中治療ガイドライン2015」によると
①②は抗血小板薬が基本、アスピリンは安価であるため使いやすい。ただしアスピリンジレンマに注意すること。クロピドグレル(プラビックス)アスピリンとの比較試験で優位性を証明したが作用発現に4-7日間を要するため急性期には間に合わない。シロスタゾール(プレタール)は抗血小板作用とともに血管拡張作用を有するのでASOによる潰瘍、疼痛などにも有効である。③の非弁膜症性心房細動(NVAF)患者の脳卒中発症予防にはDHADS2スコア2点以上では非ビタミンK阻害経口抗凝固薬(NOAC)、ワルファリンを推奨、スコア1点ならNOAC推奨される。
 
次回は、平成27年11月25日(水)ホテル談露館
第115回緑陽医会 報告
日 時: 平成27年7月22日(水) PM7:30〜
場 所: 釜飯たぬき 2階
参加者: 1篠原文雄、2竹川正純、3井尻 裕、4溝部政史、5露木弘光、6久津間健治 (敬称略)
  ・医科歯科親睦ゴルフが5月31日(日)に行われ、丸山敦先生(6期卒、身延山病院院長)が個人優勝した。団体戦は歯科の勝利。
・11月1日(日)に行われる甲府南高校同窓会年次総会の記念誌の広告の申し込み期限が迫っているので、早めにお願いしたい。
次回は、平成27年9月16日(水)
第114回緑陽医会 報告
日 時: 平成27年5月27日(水) PM7:30〜
場 所: ホテル談露館 2階
参加者: 1篠原文雄、2竹川正純、3井尻 裕、4日原敏彦、5鶴田好孝、6瀧森しのぶ、7井出勝彦、 8溝部政史、9久津間健治、10露木弘光 (敬称略)
・特別講演
  「プライマリケアにおける不眠症治療」 
  あとべ心のクリニック 院長 跡部勝先生(南高16期卒)
   不眠症は様々な精神疾患の症状として出現しやすい。
たとえばうつ病において最も多く認められる症状が不眠症である。本人がうつ病の自覚がないため、不眠を主訴にプライマリケアの医師を受診することが多い。
すなわち、不眠症には①睡眠障害としての不眠症と②背景に精神疾患がある不眠症、に分けられる。
①の場合は、適切な睡眠薬の選択と睡眠教育を行うことで改善することが多い。
具体的には、睡眠薬は寝る直前に服用し、服用後は何もしないなど服薬方法の徹底である。夜間はカフェインやアルコールの摂取を控え、パソコンやスマートフォンなどIT機器を使用しないことを説明する。高齢者においては夜間頻尿で中途覚醒が起き得るので水分の取りすぎに注意を向けることなどである。
②では、その精神疾患の治療が必須であり、その結果不眠が改善することも少なくない。通常使用する睡眠薬を十分に投与しても不眠が改善しない場合はうつ病などの精神疾患の存在を疑うべきである。食欲不振や気分の沈み、意欲の低下などを確認し、幻覚や妄想などがない場合はうつ病を考え、抗うつ薬の投与をしてみることで不眠が改善する場合が多い。
 
睡眠剤の選択は、作用時間の違う薬剤の特性を踏まえることである。
 寝つきが悪い場合は短時間型の睡眠剤を選択
 眠りが浅く中途覚醒が目立つ場合は中時間型から長時間型を考慮
 1剤で不眠が改善しない場合は2剤使用
 2剤使用では短時間型に中間型から長時間型を加える
 短時間型のほうが弱い薬という捉え方は間違いで、マイスリーなどで夜間せん妄の誘発や中途覚醒で転倒する老人がいる。
 
ベンゾジアゼピン系薬剤や非ベンゾジアゼピン系薬剤の依存症の危険が問題となっている。新しい眠剤のロゼレムやベルソムラは依存症の危険がなく断薬が容易であり期待が高まっている。
次回は、平成27年7月22日(水)医科・歯科合同納涼会
第113回緑陽医会 報告
日 時: 平成27年3月26日(水) PM7:30〜
場 所: ホテル談露館 2階
参加者: 1篠原文雄、2竹川正純、3井尻 裕、4中村政彦、5日原敏彦、6鶴田好孝、7瀧森しのぶ、8川崎洋介、9久津間健治 (敬称略)
・特別講演
  「循環器疾患における脂質管理について 〜薬剤性消化管障害の管理を含めて〜」 
  山梨県立中央病院 臨床試験管理センター 統括部長 中村政彦先生(南高11期卒)
  座長 井尻 裕先生(南高11期卒)
  日本人の死因別にみた死亡率は1位が悪性新生物、2位は心疾患である。心疾患イベントは動脈硬化が原因であり、動脈硬化の原因は脂質異常症、高血圧症や糖尿病である。脂質異常症によってアテローム血栓症が引き起こされる。これは動脈硬化性プラークの破綻によって虚血性心疾患が生じることである。そのため脂質代謝を正常に保つことは非常に重要である。血液中の4種類の脂質(コレステロール、中性脂肪、リン脂質、遊離脂肪酸)のなかで問題となるのはコレステロールと中性脂肪の増加である。①高LDLコレステロール血症、②低HDL血症、③高トリグセライド血症の3タイプの脂質異常症がある。特にLDLコレステロールが心血管リスクとの相関度が高いため、LDL値を80以下に下げることを目標にする。重症例ではアトルバスタチンやロスバスタチンが選択される。
竹川正純会計責任者より、平成26年度の会計報告があり承認された。
昨年度の年会費が徴収されなかった影響で、次期繰越金が減少した。
今年度は同窓会誌の広告掲示は例年の半分で出してほしい旨、報告があった。
次回は、平成27年5月27日(水)ホテル談露館で開催される
第112回緑陽医会 報告
日 時: 平成27年1月28日(水) PM7:30〜
場 所: 割烹 釜飯たぬき
参加者: 1篠原文雄、2竹川正純、3井尻 裕、4中澤 肇、5露木弘光、6溝部政史、7日原敏彦、8鶴田好孝、9久津間健治  (敬称略)
  ・緑陽歯科医会との合同納涼会を開催した。
・緑陽会ゴルフ(医科・歯科合同のゴルフコンペ)は5月31日(日)に開催される旨の案内があった。
次回は、平成27年3月25日(水)古名屋ホテルで開催される
第111回緑陽医会 報告
日 時: 平成26年11月26日(水) PM7:30〜
場 所: ホテル談露館 1F アンバー
参加者: 1樫本 温、2篠原文雄、3井尻 裕、4溝部政史、 5竹川正純、6瀧森しのぶ、7久津間健治  (敬称略)
・特別講演
  「これからの高血圧治療 −新しいガイドラインをふまえて−」 
  山梨県立中央病院 臨床試験管理センター統括部長 循環器内科・生理検査科兼任科長(11期卒業) 中村政彦 先生
   日本人の死因別死亡率をみると、心疾患は悪性新生物に次いで第2位である。心疾患のなかでも高血圧症が大きな原因となるので、日本高血圧学会は5年ごとに治療ガイドラインを発表している。最新のJSH2014で注目される点として①家庭血圧をより重視するようになった、②降圧目標を一部変更した、③第一選択薬からβ遮断薬を除外した、④糖尿病合併患者の降圧目標を据え置いた、⑤脳血管障害合併患者、慢性腎臓病(CKD)合併患者での扱いをわかりやすく整理した、ことである。
① 家庭血圧は診察室血圧よりも優先する方針を打ち出した。測定方法は1機会、原則2回の測定とし、平均値をその機会の血圧値として用いる。
② 若年・中年者では、140/90mmHg未満に引き上げる。高齢者は前期と後期に分け、前期は140/90で変わらず後期は150/90mmHg未満にした。
③ 第一選択薬の定義を「積極的適応がない場合の高血圧に使用すべきもの」と明確にした。Ca拮抗薬、アンジオテンシン㈼受容体拮抗薬(ARB)、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬、利尿薬の4種類である。
④ 糖尿病合併高血圧患者の合併症において、日本では脳卒中の発症率が欧米に比べて高いため厳格に血圧を管理することによって脳卒中予防が期待できるからである。
⑤ CKD患者に関して、これまでは降圧目標を「130/80mmHg未満、尿蛋白が1g/日以上なら125/75mmHg未満」とし、第一選択薬としてACE阻害薬またはARBを推奨していた。だが、保険診療上、糖尿病を合併しない一般の高血圧患者は蛋白尿検査が行われることなども考慮し、糖尿病の有無に分けて示している。
次回は、平成27年1月28日(水)歯科との合同新年会
第110回緑陽医会 報告
日 時: 平成26年9月24日(水) PM7:30〜
場 所: 古名屋ホテル
参加者: 1長田 満、2篠原文雄、3井尻 裕、4溝部政史、5竹川正純、6鶴田好孝、7瀧森しのぶ、8日原敏彦、9久津間健治  (敬称略)
・特別講演
  「内科医も安心して使えるSERM」 
  日原内科医院院長(七期卒業) 日原敏彦先生
   NIH(米国国立衛生研究所)のコンセンサスによると、骨粗鬆症は骨強度の低下によって骨折リスクが高くなる骨疾患と定義されている。骨強度は、骨密度と骨質の両方を反映するものとされる。レセプト調査によると65歳以上の患者の疾病比率では高血圧症、高脂血症に次いで第3位である。患者人口は2020年には1500万人に上るだろうと推測され、今やCommon diseaseとなった骨粗鬆症であるから、骨折前の無症状の時期には内科医がその予防策を施すことが骨折予防に大きく貢献することになる。
 骨粗鬆症の診断は内科医にとっては不得手であろうから、家族歴・既往歴・体格・閉経年齢・服用薬・を聴取して骨代謝マーカーの結果とFRAXを活用するべきである。
 骨粗鬆症の治療薬はBisphosphonate製剤、PTH製剤、SERM、活性型VitaminDなどがある。選択的エストロジェン受容体モジュレーター(SERM)エストロジェンのもつ強い骨吸収抑制作用を示し、閉経により亢進した骨リモデリングを正常化させて新規椎体骨折の発生頻度を低下させる。一日に1回の服用で、服用方法に特に制約もなく内科医にとって非常に使いやすい薬剤といえる。
 平成17年から26年の9年間で21例に投与した。全例新規の骨折はみられず、推奨される薬剤と思われた。
次回は、平成26年11月26日(水)特別講演は中村政彦先生の予定
第109回緑陽医会 報告
日 時: 平成26年7月23日(水) PM7:30〜
場 所: 割烹 釜飯たぬき
参加者: 1篠原文雄、2竹川正純、3井尻 裕、4露木弘光、5古屋好美、6溝部政史、7長田 満、8日原敏彦、9細田和彦、10反田克彦、11久津間健治 (敬称略)
  ・緑陽歯科医会との合同納涼会を開催した。
・五味同窓会会長から10月25日(土)開催の同窓会総会の案内と広告協賛の依頼があった。今年の当番幹事は9期と29期である。
・緑陽ゴルフ(南高校同窓会主催のゴルフコンペ)7月6日(日)に開催され、歯科の小池先生が優勝したことが発表された。
・歯科会員の宮内先生が叙勲を受けられたことが報告された。
次回は、平成26年9月24日(水)特別講演は日原敏彦先生の予定
第108回緑陽医会 報告
日 時: 平成26年5月28日(水) PM7:30〜
場 所: ホテル談露館 1階
参加者: 1篠原文雄、2竹川正純、3井尻 裕、4樋口幸二、5鶴田好孝、6溝部政史、7瀧森しのぶ、8久津間健治(敬称略)
・特別講演
  「峡南地域における認知症早期診断・治療のための認知症相談窓口設置に対する取り組みについて」 
  医療法人 みぞべ会 溝部医院 理事長・院長 溝部政史先生(南高校7期卒)
  座長  竹川内科クリニック 院長 竹川 正純先生
   近年増加しつつある認知症患者に対して国は認知症サポート医を育成して、主治医と地域包括支援センターの連携を促し認知症の早期発見に努め、治療が必要となった場合は専門医療機関への橋渡しとなって総合的に患者を見守る制度を作ろうとしている。峡南地域においては西八代郡と南巨摩郡の二つの医師会が共同で相談窓口設置にかかる行程表が示された。両郡医師会での機関決定ののち第1段階:医師会会員の認知症に対する理解を深めるための研修会の実施、第2段階:認知症相談窓口に向けた作業の実施、第3段階:認知症相談窓口のオープンという工程であった。平成25年4月26日「第1回峡南地域認知症を考える会」から平成26年2月28日まで4回行った。
 最新の報告によると、65歳以上の高齢者3,079万人のうちの15%、462万人が認知症である。軽度認知症は400万人といわれている。すなわち高齢者の4人に一人が認知症とその予備軍であり、がんとほぼ同率である。厚労省はオレンジプランと称して現在2,500名いる認知症サポート医を2017年度末には4,000名に増やす計画である。かかりつけ医は35,000名を50,000名にする計画である。山梨県の現状はサポート医が23名、かかりつけ医が126名であり、慢性的な不足状態となっている。認知症を早期に診断することで薬物療法が有効な期間が延び、後見人などのサポート体制も構築できる。患者も家族も正しい知識と理解で、心理的・時間的なゆとりを得られるので、かかりつけ医・サポート医が参画した地域における認知症高齢者支援体制の構築が急務である。
次回は、平成26年7月23日(水)緑陽会(歯科医師会)との合同納涼会
第107回緑陽医会 報告
日 時: 平成26年3月26日(水) PM7:30〜
場 所: 古名屋ホテル 2階 ホアヒン
参加者: 1篠原文雄、2竹川正純、3井尻 裕、4日原 聡、5鶴田好孝、6溝部政史、7深澤 功、8久津間健治、(敬称略)
・特別講演
  「脳梗塞発症予防における最近の話題」 
  甲府城南病院 脳神経外科 部長 深沢 功先生(南高校16期卒)
  座長  竹川内科クリニック 院長 竹川 正純先生
   脳卒中(脳血管障害)は脳梗塞(約80%)、脳出血(約15%)、くも膜下出血(約5%)に大別される。脳梗塞はさらに細動脈である穿通枝に起きるラクナ梗塞、アテローム血栓性脳梗塞と心房細動から生じる心原性脳梗塞に分けられる。アテローム血栓は動脈硬化などが原因でプラークを作り、TIAの原因といわれる。TIAをおこすと3ヵ月以内に10〜15%で脳梗塞を発症することがわかっており①年齢が60歳以上はスコア1、②血圧140/90mmHg以上はスコア1、③臨床症状で片側性脱力はスコア2、構音障害(脱力なし)はスコア1、④発作の持続時間が60分以上はスコア2、10〜59分はスコア1とするABCD2スコアを用いて3点以上は入院治療を開始する。心原性脳梗塞の80%は心房細動が原因である。他に比べ予後が不良であり、心房細動の患者数は増加傾向にあるため本疾患の治療が脳梗塞発症の予防になるとも言える。
 脳卒中治療ガイドライン2009によると①脳卒中または一過性脳虚血発作(TIA)の既往があるか、うっ血性心不全、高血圧性心不全、高血圧、75歳以上、糖尿病のいずれかの危険因子を2つ以上合併した非弁膜症性心房細動(NVAF)患者にはワルファリンが強く推奨される。上記の危険因子を1つ合併したNVAF患者にもワルファリンが推奨される。②ワルファリンが禁忌のNVAF患者には、功血小板を投与してもよい。③ワルファリン療法の強度は、一般的にはPT-INR(prothrombin time-internationalnormalized ratio)2.0〜3.0が推奨されるが、高齢(70歳以上)のNVAF患者では、1.6〜2.6にとどめることが推奨される。
 しかし、ワルファリンの作用特徴として、①狭い地領域、②長い半減期、③効果発現までに時間を要する、ことがあげられる。これらの点を改善した新規経口抗凝固薬(novel oral anticoagulants;NOAC)が登場した。リバーロキサバン(イグザレルト)、ダビガトラン(プラザキサ)、アピキサバン(エリキュース)があるが、日本人で臨床試験データをもつのはリバーロキサバンである。NOACの出現によって脳卒中治療中の臓器出血は著しく減少した。今後は第1選択薬になるであろう。
会計担当の竹川先生から平成25年度会計報告があった。
年度末繰越金が減少傾向にあるため、年会費の値上げか参加費徴収のいずれかが将来的には必要になるだろうという見解が発表された。
平成26年5月28日(水)ホテル談露館(予定) 特別講演は溝部政史先生の予定
第106回緑陽医会 報告
日 時: 平成26年1月23日(水) PM7:30〜
場 所: 釜飯 たぬき
参加者: 1篠原文雄、2竹川正純、3井尻 裕、4長田 満、5露木弘光、6溝部政史、7日原 聡、8久津間健治、 (敬称略)
  ・緑陽歯科医会との合同新年会を開催した。
・昨年12月22日に逝去された1期卒業の辻令三先生(昭和脳神経クリニック)を悼み、全員で黙祷を捧げた。
・五味同窓会会長から昨年11月9日(土)に開催された南高校同窓会総会の広告協賛などの協力に対して感謝の挨拶があった。
・緑陽会ゴルフ(医科・歯科合同のゴルフコンペ)は3月23日(日)に境川カントリークラブで開催される旨の案内があった。
次回は、平成26年3月27日(水)古名屋ホテル 特別講演は深澤 功先生(城南病院)の予定
第105回緑陽医会 報告
日 時: 平成25年11月27日(水) PM7:30〜
場 所: ホテル談露館 1F アメジスト
参加者: 1篠原文雄、2竹川正純、3井尻 裕、4鶴田好孝、5河野秀樹、6溝部政史、7長田 満、8溝部政史、9露木弘光、10中村政彦、11久津間健治、(敬称略)
・特別講演
  「超高齢化社会における降圧療法」 
  峡南病院 副院長 井尻 裕先生(南高校11期卒)
   日本人の死因別死亡率をみると第1位ががんで、第2位は心臓病である。心臓病とは高血圧症が大部分であるから、血圧の管理が重要となってくる。
高齢者は高血圧であることを認識しなければならない。すなわち50歳代で50%、60歳代で60%、70歳代で70%の有病率である。高血圧では左室肥大(LVH)になることが多い。検査ではBNPが予後因子となり得る。LVHに対してはCa拮抗剤とARB、ACE阻害剤が処方され、ARBは心不全の予後因子を改善することが証明されている。したがって高齢者のLVHを伴う高血圧症にはARBと利尿剤の併用がもっとも良い治療法である。
 ところで、高齢者がもっとも恐れることは認知症になることと言われる。そして糖尿病(DM)は認知症の危険因子であることは良く知られている。HbA1Cが7.0%以上の患者の50%は5年以内に認知症を発症する。ARBはDMの発症を抑制すると言われている。
 血管の老化が高血圧、脳卒中、認知症に発展させるのであるから、生活習慣の改善は非常に意義のあることであろう。山梨県は都道府県別の解析で、食塩摂取量、喫煙率、非運動量で全国1位かそれに準ずる位置にある。これらの改善が今後の治療戦略の大きな目標である。
平成26年1月22日(水)歯科部会と合同新年会
第104回緑陽医会 報告
日 時: 平成25年9月25日(水) PM7:30〜
場 所: アーバンヴィラ古名屋ホテル 8F チェディ
参加者: 1篠原文雄、2竹川正純、3井尻 裕、4鶴田好孝、5河野秀樹、6溝部政史、7斎藤 司、8久津間健治、(敬称略)
・特別講演
  「DPP4阻害薬の使い方 〜血糖日内変動で有用性を検討する〜」 
  山梨県立中央病院 糖尿病内分泌内科 科長 井上 正晴先生(南高校14期卒)
   日本糖尿病学会は、第56回学術総会において「熊本宣言2013」を発表した。これは、多くの糖尿病患者における葛藤管理目標値を HbA1c 7% 未満としたが、詳しくは血糖正常化目指す目標値<6.0%、合併症予防のための目標値<7.0%、治療強化が困難な際の目標値<8.0%である。
 2型糖尿病(インスリン依存状態)の治療の基本は、患者教育(十分な食事・運動療法)であり、加えて病態に合わせた経口血糖降下薬を選択することである。欧米のガイドラインでは第1選択薬はメトホルミンとなってはいるが、日本人の2型糖尿病では肥満が少なく動脈硬化症で亡くなる例も少ないため、欧米とは異なるガイドラインが求められる。即ち、日本人糖尿病はインスリン抵抗性が強くなく、分泌能が低い。この点を考えるとインスリン分泌促進薬であるSU剤が第1選択となる。しかし、強力な血糖低下、体重増加のためむしろ死亡率上昇という危険性があるため使用は減少傾向にある。
 消化管ホルモンでグルコース依存性にインスリン分泌を促すインクレチンの分解酵素であるDPP4を阻害することでインクレチンが上昇する。その結果インスリン分泌は促進される。このDPP4阻害薬は低血糖の副作用が少なく、インスリンを産生するランゲルハンス島β細胞の増殖を促すことも期待されており既に治療薬の主流となっている。
緑陽会ゴルフ(医科・歯科合同のゴルフコンペ)11月4日(祝日)開催の案内があった。
次回は平成25年11月27日(水)特別講演は井尻先生の予定
第103回緑陽医会 報告
日 時: 平成25年7月24日(水) PM7:30〜
場 所: 釜飯 たぬき
参加者: 1篠原文雄、2竹川正純、3井尻 裕、4鶴田好孝、5古屋好美、6溝部政史、7久津間健治、 (順不同・敬称略)
  ・緑陽歯科医会との合同納涼会を開催した。
・五味同窓会会長から11月9日(土)開催の同窓会総会の案内と広告協賛の依頼があった。
 今年の当番幹事は8期と28期である。
・緑陽会ゴルフ(医科・歯科合同のゴルフコンペ)11月4日(祝日)開催の案内があった。
次回は、平成25年9月25日(水)特別講演は井尻先生の予定
第102回緑陽医会 報告
日 時: 平成25年5月22日(水) PM7:30〜
場 所: ホテル談露館 アメジスト
参加者: 1篠原文雄、2竹川正純、3井尻 裕、4鶴田好孝、5河野秀樹、6溝部政史、7久津間健治、(敬称略)
・特別講演
  「骨粗鬆症治療薬の変遷」 
  こうの整形外科 院長 河野 秀樹先生(15期卒)
   骨粗鬆症とは「低骨量と骨組織の微細構造の異常を特徴とし、骨折の危険性が増大する疾患である」と定義される。WHOの定義は、疾患としての骨粗鬆症とは骨折を生じるにいたる病的過程であることを明言し、骨折は骨粗鬆症の結果として生じる合併症の一つであるとしている。かつては骨密度の低下が骨粗鬆症をひきおこすと考えられていたが、近年骨密度以外の多様な骨折危険因子の存在が明らかとなった。そこで、2000年の米国立衛生研究所(NIH)におけるコンセンサス会議で「骨粗鬆症とは、骨強度の低下を特徴とし、骨折のリスクが増大しやすくなる骨格疾患」と提案され、さらに骨強度は骨密度と骨質の2つの要因からなり、骨密度は骨強度のほぼ70%を説明するとした。残りの30%の説明要因を骨質という用語に集約し、その内容には、微細構造、骨代謝回転、微細骨折の集積、骨組織の石灰化の程度などをあげている。
 骨粗鬆症の治療薬は、①骨吸収抑制作用、②骨形成促進作用、③骨代謝調整作用との3つに大別される。①は女性ホルモン(ラロキシフェンSERMを含む)、カルシトニン、ビスフォスフォネート製剤があり、最近破骨細胞に影響を与えるRANKLを標的としたデスノマブが上梓された。骨吸収抑制剤でもっとも一般的な薬剤はビスフォスフォネート製剤である。服用方法に制約があるが、骨折予防効果は証明されている。最近はdaily,weekly,monthlyと種類が増え、錠剤からゼリー状製剤や点滴静注まで選択できるようになった。ゼリー状製剤の開発は山梨大学医学部付属病院薬局室で行われた。いずれも効果は変わらない。②は副甲状腺ホルモン(PTH)製剤が代表である。投与期間に制限があり、皮下注射のみとなる。③はカルシウム、ビタミンD,ビタミンKなどがある。年齢や性別、さらに骨代謝マーカーの検査結果から骨代謝回転を考慮し、これらの薬剤を単独または併用して使い、その治療目標は骨量を増やし、骨質を上げることで骨折を予防することである。
次回は平成25年7月24日(水) 歯科部会との納涼会「釜飯たぬき」
第101回緑陽医会 報告
日 時: 平成25年3月27日(水) PM7:30〜
場 所: 古名屋ホテル 2階ホアヒン
参加者: 1篠原文雄、2竹川正純、3井尻 裕、4笹本憲男、5河野秀樹、6長田 満、7鶴田好孝、8深澤 功、9樋口幸司、10日原 聡、11久津間健治、(敬称略)
・特別講演
  「当院におけるテリパラチド週1回製剤の使用経験」 
  くつま整形外科医院 久津間 健治(7期卒業)
   骨粗鬆症治療薬はこの10年で大きく進歩した。骨吸収を抑制するビスフォスフォネート製剤が主流であったが、最近は骨形成を促進するPTH製剤が上梓され骨量を増やすことが可能となった。当院では2011年春からリスクの高い骨粗鬆症患者に対して使用して来た。しかしPTH製剤は注射薬であり、副作用発現率も高いため継続率が低い傾向にある。そこで当院の症例を分析し対応を検討した。連日投与製剤(フォルテオ)使用例は22例、週1回投与製剤(テリボン)使用例は36例であり、投与中止・脱落例はそれぞれ14例(63.6%)、12例(33%)と大きな差が生じた。フォルテオは自己注射のため手技の不慣れや自己注射に対する抵抗感、通院回数が減ることによる治療意欲の低下などが原因であった。一方、テリボンは血圧の一時的低下による嘔気、頭痛、倦怠感やめまいなどが原因であった。投与量の相違(フォルテオは20μg/回、600μg/月、テリボンは56.5μg/回、230μg/月)が副作用の差に表れた。一般に薬物adherenceとは、ComplianceとPersistenceの両者を含む言葉である。Complianceとは患者自身の服薬遵守の意思の強さであり、Persistenceとはその意思を持ち続ける長さである。薬物adherenceを高めるためには、薬剤の有益性・必要性を説明し理解させること(医師と患者の関係)、そして動機付けと励まし(看護師と患者の関係)が不可欠と考えた。
平成24年度会計報告 竹川正純先生から報告があり、了承された。毎年の繰越金が減少しているため、年会費の値上げが提案され年3000円に了承された。
緑陽会親睦ゴルフ大会が3月31日(日)に境川カントリークラブで行われる旨、報告された。
次回は平成25年5月22日(水) ホテル談露館の予定
第100回緑陽医会 報告
日 時: 平成25年1月23日(水) PM7:30〜
場 所: 釜飯 たぬき
参加者: 1篠原文雄、2溝部政史、3竹川正純、4井尻 裕、5鶴田好孝、6長田 満、7中澤 肇、8露木弘光、9久津間健治、10日原敏彦、 (順不同・敬称略)
  ・南高校歯科部会(緑陽会)と合同新年会を開催した。
・創立50周年記念式典および寄付金募集の結果と御礼
・甲府南高校同窓会年次総会の報告と御礼
・緑陽親睦ゴルフ大会の報告
・緑陽医会の年会費増額の提案
次回は平成25年3月27日(水) 古名屋ホテル
第99回緑陽医会 報告
日 時: 平成24年11月28日(水) PM7:30〜
場 所: ホテル談露館 1階アンバー
参加者: 1篠原文雄、2川崎洋介、3河野秀樹、4西山 徹、5露木弘光、6溝部政史、7竹川正純、8久津間健治、9瀧森しのぶ、10鶴田好孝、11樋口幸司、12日原敏彦、13齊藤幸生、 (順不同・敬称略)
・特別講演
  「CKD患者の心血管疾患とレムナントリポ淡白」 
  山梨大学医学部 内科学講座第二教室 助教 齊藤 幸生先生(南高校28期卒業)
   慢性腎臓病(CKD)は慢性に経過する腎臓病の総称で、慢性腎不全にまで至らない未病状態であっても、心血管疾患(CVD)が併発するリスクは高く1000万人以上の患者がいることが予想される。その定義は①尿検査、画像・病理診断や身体所見などにおいて、血液腎障害を示す所見が明らかである。特に蛋白尿 ②糸球体濾過量(GFR)が60ml/min/1.73m2未満に低下している で①、②のいずれか、または両方が3ヶ月以上持続することである。久山町研究からCKDの時代的推移を検討すると第2集団(1974年)から第4集団(2002年)にかけて男女とも有意に増加していた。さらに第3集団(1988年)を前向きに追跡した結果、メタボリックシンドロームがCKD発症と密接に関連することがわかった。一方、CKDは腎不全だけでなく、CVD発症の危険因子であることもわかってきた。第3集団の追跡調査の結果では、CKDは男性では虚血性心疾患の、女性では脳梗塞の有意な危険因子であることを明らかにした。
 メタボリックシンドロームは代謝性疾患が集積した病態であるが、その代表は脂質代謝異常である。高LDL血症はCVD発症と正の相関を示すため、LDLコレステロール値を低下させることが絶対に必要である。しかし、LDLコレステロール値低下後も残余リスクの存在が明らかになってきた。リポ蛋白リパーゼ(LPL)の作用により、カイロミクロンやVLDLからトリグリセリドが失われた残余体は、レムナント(remnant:レムナントリポ蛋白)と呼ばれる。内因性リポ蛋白代謝で生じるVLDLレムナントは、血管壁に取り込まれやすく、レムナント中のコレステロールが血管壁に蓄積し、血栓形成が生じる。すなわち高レムナント血症はCVDを増加させるのである。最近は、レムナント様リポ蛋白コレステロール(RLP-C)として測定可能となったので、脂質低下療法後の予後予測に有効である。
次回は平成25年1月23日(水) 歯科緑陽会との合同新年会
第98回緑陽医会 報告
日 時: 平成24年9月26日(水) PM7:30〜
場 所: 古名屋ホテル 2階ホアヒン
参加者: 1溝部政史、2笹本憲男、3篠原文雄、4竹川正純、5井尻 裕、6中村政彦、7日原敏彦、8久津間健治、細田和彦、9長田 満、10鶴田好孝、11瀧森しのぶ、12堀内富雄、13樋口幸司、 (順不同・敬称略)
・特別講演
  「高血圧症の最近の知見」 
  山梨県立中央病院 内科主任医長 中村 政彦先生(南高校11期卒業)
   薬物を非静脈内投与した後、その薬物が未変化体のまま全身循環に到達した割合をbioavailability(BA)という。静脈内投与される薬物の絶対的BAは1であり、他の投与方法では1未満となる。相対的BAとは、異なる投与経路においてその吸収性の違いを評価する指標であり、この指標によって優れた新薬開発が行われている。
 高血圧症(HT)は肥満・糖尿病・喫煙などのリスクファクターによって発症し、左室肥大から拡張障害、左室肥大後の僧帽弁閉鎖不全そして収縮障害、これらが合わさって慢性心不全へと進行する。心不全までには通常10年単位を要し無症候性左室機能障害の時期であり、顕性心不全となると月単位の速さで死に至る。
 高血圧症治療ガイドライン2009によると、DMやCKD患者の降圧目標値は130/80未満、脳血管障害患者においては140/90未満とされている。
 HTの診察に当たっては患者のリスクの階層化と管理計画が基本となる。先ず二次性HTを除外し、DM,CKD,LVH,MIなどの臓器障害の有無を評価、次いでメタボにあてはまるリスクファクターをチェックしてリスクを三層に分類する。現在の血圧の状態から低リスクから高リスクまでにわけると管理計画が作りやすい。
 HTの治療は薬物療法である。降圧薬は最初は単薬で低用量から開始し、3ヶ月で降圧目標の達成を目指すが、達成できない場合は薬の増量や変更を考える。Ca拮抗薬、ARB/ACE阻害薬、利尿薬、β遮断薬の二つを組み合わせて処方することが増えてきたし、最近は二種類の薬物の合剤が出現してきた。
次回は平成24年11月28日(水) ホテル談露館
第97回緑陽医会 報告
日 時: 平成24年7月25日(水) PM7:30〜
場 所: 釜飯 たぬき
参加者: 1篠原文雄、2溝部政史、3反田克彦、4竹川正純、5日原 聡、 6井尻 裕、7日原敏彦、8久津間健治、 (順不同・敬称略)
歯科部会との合同納涼会であった。篠原文雄会長、五味義彦南高校同窓会会長から、10月13日の甲府南高校創立50周年記念式典@コラニー文化ホールの案内と寄付金募集のお願い、および11月25日に行われる同窓会年次総会の案内、広告協賛のお願い、さらに同窓会名簿購入の依頼などのお話があった。
次回は平成23年9月26日(水) ショートスピーチは、山梨県立中央病院内科科長 中村政彦先生(11期卒)の予定
第96回緑陽医会 報告
日 時: 平成24年5月23日(水) PM7:30〜
場 所: ホテル談露館 1階
参加者: 1竹川正純、2溝部政史、3日原敏彦、4樫本 温、5川崎洋介、6河野秀樹、7鶴田好孝、8細田和彦、9篠原文雄、10久津間健治、11堀内富雄、12井尻 裕、 (順不同・敬称略)
・特別講演
  「骨粗鬆症の診断と治療」 〜骨粗鬆症の予防と治療のガイドライン2011をもとに〜  
  こうの整形外科 院長 河野 秀樹先生(15期卒業)
   骨粗鬆症とは「低骨量と骨組織の微細構造の異常を特徴とし、骨の脆弱性が増大し、骨折の危険性が増大する疾患である」(WHOの定義による)。骨強度は骨密度と骨質の総和で規定されるが、個人の骨折危険性に関与する要因には家族歴、生活要因、基礎疾患などがあり一定数の骨折危険因子を定量的に加算してゆく評価法が開発されWHOから骨折リスク評価ツール(Fracture Risk Assessment Tool, FRAX)として提供されている。
 骨粗鬆症の有病率は40歳以上の成人において、腰椎で男性3.4%、女性19.2%、大腿骨頚部で男性12.4%、女性26.5%であった。この結果、日本人において骨粗鬆症の患者数は1280万人(男性300万人、女性980万人)と推定される。欧米先進国では大腿骨頚部骨折発生率が減少に転じているが、日本ではまだ増加傾向にある。また、椎体骨折は諸外国よりも発生率がやや高いと考えられている。
 骨粗鬆症の診断のための検査は、レントゲン写真(椎体での慈大分類など)、骨評価(DXA、MD、QUSなど)、骨代謝マーカー測定(骨吸収でNTx、骨形成でBAP、骨マトリックス評価にはucOC)などを行う。
 予防と治療は、理学療法、運動療法と薬物療法である。運動は一日30分の散歩で8000歩を目標としている。薬物療法はBisphosphonate、SERM、PTH製剤、VitDなどを組み合わせて行う。Bisphos製剤は骨吸収抑制作用を有するが、長期服用では非定型骨折などの問題も生じている。
次回から参加費を無料にすることに決定
次回は、平成24年7月25日(水) 歯科部会との合同納涼会
第95回緑陽医会 報告
日 時: 平成24年3月28日(水) PM7:30〜
場 所: 古名屋ホテル 2階 ホアヒン
参加者: 1反田克彦、2河野秀樹、3溝部政史、4川崎洋介、5竹川正純、6篠原文雄、7久津間健治、8鶴田好孝、9井尻 裕、10瀧森しのぶ、 (順不同・敬称略)
・特別講演
  「フロンティアスピリット・挑戦する消化管内視鏡治療」 〜酸関連疾患、時代変遷も含めて〜  
  山梨県立中央病院 消化器内科 主任医長 小嶋 裕一郎先生(11期卒業)
   消化器の病気(食道から肛門まで)の治療において開腹・開胸手術が主流ではあるが、切除術となるため合併症や感染なども含めて術後の回復に時間を要するという弱点がある。一方、内視鏡的治療では基本的に臓器が温存されるため機能的に治癒の状態になる。しかも殆どが内視鏡検査室で処置され入院期間も短縮できるという利点がある。
 1960年代にポリープ切除から幕が開いた内視鏡治療は、1980年代に内視鏡的粘膜切除術(endoscopic mucosal resection, EMR)が普及し20年後の2000年代に入り内視鏡的粘膜下層剥離術(endoscopic submucosal dissection, ESD)が一般的となった。適応を選んで行っているが徐々に症例数が増加している。
 日本人の胃酸分泌量は20年目に比較し格段に増加している。おそらくストレス・過飲過食・喫煙・飲酒・高脂肪食などが関与して胃粘膜病変が増加するのだろう。胃粘膜病変の早期発見には内視鏡が不可欠である。そして発見したときは先ず内視鏡治療を考え、その利点をよく説明し、患者さんの理解を得ることである。結局のところ、手術数・症例数を増やすのも減らすのも主治医の熱意ではないだろうか。南高校の校訓である「フロンティアスピリット」を忘れずに挑戦してゆきたい。
会計担当の竹川先生から平成23年度会計報告があり、承認された。
次回は、平成24年5月23日(水) 河野秀樹先生の講演が予定されている。
第93回緑陽医会 報告
日 時: 平成23年11月30日(水) PM7:30〜
場 所: ホテル談露館 1階アンバー
参加者: 1反田克彦、2河野秀樹、3溝部政史、4川崎洋介、5竹川正純、6露木弘光、7篠原文雄、8久津間健治、9古屋好美、10鶴田好孝、11中澤 肇、12井尻 裕、13瀧森しのぶ、14日原敏彦、15斎藤幸生(順不同・敬称略)
・ショートスピーチ
  「糖尿病の新しい治療」  山梨県立中央病院 糖尿病内分泌内科科長  井上正晴先生(14期卒業)
   糖尿病は、高血糖症を呈する疾患で遺伝因子と環境因子が相互作用的に影響しあい徐々に悪化してゆくものである。必ずしも糖尿でなくてよくHbA1Cが6.5以上と定義されている。高血糖はインスリンの不足が原因である。これは、インスリン分泌不全とインスリン抵抗性の2タイプがある。患者数の増加、患者の高齢化に伴いインスリン抵抗性が増えている。日本国内の患者数は、700万人程度と予想され境界型糖尿病を含めると2000万人に及ぶと言われている。
 糖尿病には三大症状がある。糖尿病性網膜症・糖尿病性腎症・糖尿病性神経障害だが、糖尿病患者は自覚症状がないことが問題である。すなわち、発症に気づかず、緩徐で遅発性なのである。予防は、血糖コントロール(HbA1C<6.4)と体重・血圧・脂質のコントロールである。
 治療は糖尿病の分類、または重症度(進行度)によって異なる。1型糖尿病では早期から強力なインスリン治療(強化インスリン療法など)を行う。2型糖尿病に対しては初期には食事療法と運動療法、次いで薬物療法であるが、問題点も指摘されている。かつて主流だったSU剤は食後高血糖が低下するように基礎分泌をあげてしまうと空腹時に低血糖となるため、過食から肥満になる場合があった。インクレチンは消化管由来のインスリン分泌刺激を有するホルモンの総称でGLP-1やGIPがある。GLP-1は胃の内容物排出速度を遅らせ、満腹感を助長することで食欲を抑制したり、食後の急峻な血糖上昇を抑制する作用がある。一方GIPは脂肪細胞にそのGIP受容体が存在し、脂肪細胞への糖の取り込みを促進することで肥満を助長させる。これらのホルモンはDPP-IVによって分解され失活する。従ってDPP-IVを阻害薬(ジャヌビア、エクアなど)、もしくは血中で分解されにくいGLP-1様の化合物(ビクトーザなど)が今後の治療薬の主流になると考える。
11月1日に開業した河野秀樹先生から開業の報告と謝意の挨拶があった。
斎藤幸生先生(山梨大学 循環器・呼吸器内科 助教)が初参加で、自己紹介された。
次回は平成24年 1月25日(水)歯科部会との合同新年会
第92回緑陽医会 報告
日 時: 平成23年9月28日(水) PM7:30〜
場 所: 古名屋ホテル 2階ホアヒン
参加者: 1溝部政史、2反田克彦、3篠原文雄、4日原敏彦、5笹本憲男、6竹川正純、7川崎洋介、8露木弘光、9樋口幸司、10二宮守弘、11井尻 裕、12長田 満、13久津間健治、14鶴田好孝、15瀧森しのぶ(順不同・敬称略)
・ショートスピーチ 「肝臓がんの内科的治療」  ほそだクリニック院長 細田和彦先生(12期卒業)
   肝臓がんは、原発性肝がんと転移性肝がんがあり、原発性の90%以上は肝細胞がん(HCC)である。人口10万人当たりの発症率はアジア地域の国が高い。日本では肝がん死亡数は年間3万人を超えており、これは過去20年間変わらない。そして東日本で最も高い死亡率は山梨県である。HCCはほとんど肝炎ウイルスが原因である。肝炎ウイルスの感染により繊維化が生じ、その進展が慢性肝炎の重症度と比例して肝硬変、肝がんと発展してゆく。血小板数が肝の繊維化(“硬さ”)の進行を示すので、血小板数の動きを追うことが重要である。
 肝がんの治療は、①外科手術(肝切除)②経皮的局所療法(ラジオ波・マイクロ波焼却療法、エタノール注入療法)③肝動脈塞栓療法(TACE・TAE)④化学療法(動注化学療法)⑤分子標的薬などがあり、肝臓の機能(肝障害の程度)と腫瘍の拡がり(腫瘍径・数、脈管侵襲、肝外転移)で治療法を決める。
 内科的治療では腫瘍径3cm以下、腫瘍数3個以下、肝機能が良好で出血傾向がなければ経皮的局所療法が適応となる。勤務していた社会保険山梨病院では平成11年からはラジオ波治療(RFA)を行っており、外科的療法に比べ5年生存率で勝っており10年生存率も同等であった。外科的療法より侵襲が低く入院期間も短いので有用な治療法と考えられる。
会の規約に則り、本会の名称を「緑陽医会」に変更することが承認された。
次回は平成23年 11月30日(水) ホテル談露館
第91回甲府南高校医科部会 報告
日 時: 平成23年7月27日(水) PM7:30〜
場 所: 釜飯 たぬき
参加者: 篠原文雄、溝部政史、反田克彦、川崎洋介、露木弘光、竹川正純、古屋好美、斉藤和磨、日原 聡、久津間健治(10名)(順不同・敬称略)
歯科部会との合同納涼会であった。篠原文雄会長、渡邊富裕歯科部会会長および五味義彦南高校同窓会会長から、11月5日に行われる同窓会総会の案内、広告協賛のお願い、同窓会名簿購入の依頼などのお話があった。
甲府中北保健所所長の古屋好美先生から震災後の日本の復興における保健行政のグランドデザインなどのお話があった。
反田克彦先生 「あさなぎクリニック・心療内科」の開業(7月6日)を報告(甲府市蓬沢町1099-1)
特定の団体を連想させるため、本会の名称を「緑陽医会」に変更することが承認された。
次回は平成23年 9月28日(水)の予定
第90回甲府南高校医科部会 報告
日 時: 平成23年5月25日(水) PM7:30〜
場 所: ホテル談露館 1階 アンバー
参加者: 篠原文雄、溝部政史、反田克彦、長田 満、樋口幸司、小林理恵子、河野秀樹、久津間健治(8名)(順不同・敬称略)
・ショートスピーチ 「Parkinson?」
  甲府脳神経外科病院 神経内科 小林理恵子先生(16期卒)
「Parkinson病は①固縮、②振戦、③寡動、④姿勢反射障害を4大症状とする緩徐進行性の病気で、病理的には黒質線条体の変性・減少とLevy小体の出現を特徴とする。人口10万人当たり100から150人の発症率で脳神経疾患ではアルツハイマー型認知症に次ぐ。脳梗塞や、ある種の薬ではParkinson病と同様の症状を示すことがあるが、治療法が違うので明確に区別する必要がある。
診断には4大症状のうち2症状を認め、画像上に特に異常なく、他の疾患が否定され、抗パーキンソン病薬で症状が改善されることで確定される。MRIなどで異常がみられなくても、Parkinson病を疑ったときにはMIBG心筋シンチが有用である。
治療は薬物療法が基本で、L−ドパ製剤とドパミンアゴニストでかなりの率で症状が改善される。治療ガイドラインが改訂されている。
Parkinson病は難病であり特定疾患の認定による援助、介護保険制度に基づく援助、身体障害者福祉法に基づく援助などがある。」
反田克彦先生 「あさなぎクリニック・心療内科」の開業(7月6日)を報告(甲府市蓬沢町1099-1)
河野秀樹先生 昭和町での開業(11月予定)を報告
次回は平成23年7月27日(水) 歯科部会との合同納涼会
第89回甲府南高校医科部会 報告
日 時: 平成23年1月26日(水) PM7:30〜
場 所: 釜めし たぬき
参加者: 竹川正純、篠原文雄、有馬美則、井尻 裕、鶴田好孝、、露木弘光、反田克彦、長田 満、久津間健治(9名)(順不同・敬称略)
歯科部会との合同新年会を行った。
  1.五味義彦甲府南高校同窓会会長から、東京支部会設立の報告
2.歯科の一瀬 明先生が中央市から県議選に出馬することの挨拶
3.第34回緑陽会ゴルフの結果発表
次回は平成23年3月23日(水)
第88回甲府南高校医科部会 報告
日 時: 平成22年11月24日(水) PM7:30〜
場 所: 古名屋ホテル 2階 フアヒン
参加者: 竹川正純、篠原文雄、溝部政史、瀧森しのぶ、鶴田好孝、河野秀樹、日原 聡、井尻 裕、樋口幸司、久津間健治(10名)(順不同・敬称略)
ショートスピーチ
  演題:「Jリーグ応援中に発生したと思われる脊椎脆弱性骨折の1例」
講師:くつま整形外科医院院長 久津間健治
 ヴァンフォーレ甲府の熱狂的サポーターの中年女性が、チームの遠征試合に帯同するため無理な旅行日程と不規則な生活を続け、試合中の連続ジャンプによる衝撃で脊椎に多発性の脆弱性骨折が生じたと思われる一例を経験した。地域に密着したJリーグは地方の活性化に役立ち、サポーターは増加している。他方、アウェイの試合は遠隔地まで遠征するため週末の強行日程を余儀なくされる。チームは選手の健康管理には注意を払うが、今後はサポーターの健康管理にも啓発する必要があると思われた。
次回は平成23年1月26日(水) 歯科部会との合同新年会
第87回甲府南高校医科部会 報告
日 時: 平成22年9月22日(水) PM7:30〜
場 所: ホテル談露館 1階 アンバー
出席者: 中沢 肇、西山 徹、樫本 温、竹川正純、篠原文雄、反田克彦、溝部政史、瀧森しのぶ、井上正晴、久津間健治(10名)(順不同・敬称略)
ショートスピーチ
  演題:「良性疾患に対する内視鏡外科手術」
講師:笛吹中央病院 消化器外科部長 西山 徹(14期卒)先生
 1987年北海道大学第2外科に入局以来、腹部外科全般を研修し、名寄市立総合病院で内視鏡外科手術を習得した。2005年には第1回内視鏡外科技術指導医試験に合格した。2009年4月から笛吹中央病院に移り現在に至っている。対象疾患は良性では胆石症、総胆管結石、。急性虫垂炎、十二指腸穿孔、逆流性食道炎、鼠径ヘルニアなどを扱う。悪性疾患では食道がん、胃がん、大腸がん、肝細胞がんなどである。当院に赴任以来、良性疾患105例、悪性疾患8例の手術を行った。現在の方法はポータル挿入のため二箇所の切開を要するが、近い将来は一箇所の切開による方法が普及するだろう。
第86回甲府南高校医科部会 報告
恒例の医科・歯科合同の納涼会が行われました。
日 時: 平成22年7月28日(水) 午後7時30分〜
場 所: た ぬ き
甲府市中央1丁目14-8
TEL 055-235-6311
出席者: 1反田克彦、2溝部政史、3露木弘光、4篠原文雄、5井尻 裕、6竹川正純、7日原 聡、8長田 満、9久津間健治(順不同・敬称略)
連絡事項
  1.緑陽会のゴルフコンペの結果が報告され、次回は11月23日予定と報告された。
2.甲府南高校同窓会総会は11月6日(土)に開催される。広告協賛をお願いしたい。
3.次会の医科部会は9月22日(水)談露館です。
第85回 甲府南高校医科部会定例勉強会 報告
日 時: 平成22年5月26日(水) 午後7時30分〜
場 所: アーバンリゾート 古名屋ホテル
出席者: 1篠原文雄、2河野秀樹、3二宮守弘、4川崎洋介、5井尻 裕、6反田克彦、7深澤 功、8竹川正純、9溝部政史、10樋口幸司、12長田 満、13鶴田好孝、14保坂 稔、15樫本 温、16瀧森しのぶ、17堀内富雄、18久津間健治 計18名 (順不同・敬称略)
1)ショートスピーチ
  演題:「脳卒中の現況  −特に脳梗塞についてー 」
講師:深澤 功先生(16期)  甲府城南病院 脳神経外科部長
 
 「脳卒中患者の80%は脳梗塞である。その脳卒中の患者で死亡の内訳をみると1960年は脳出血76.8%、脳梗塞13.3%であったが、2008年には脳梗塞が59.8%となり脳出血は26.5%に逆転している。それぞれの疾患の死亡率が大きく異なるため、脳梗塞患者総数は急激に増加していると解釈できる。脳梗塞の古典的分類は(1)ラクナ梗塞、(2)アテローム血栓性脳梗塞、(3)心原性脳梗塞の3つであるが、(1)と(2)を合わせて非心原性脳梗塞とすることもある。(1)と(2)の原因疾患は大部分が高血圧症であり、(3)の原因は心房細動が主因である。
 従って脳梗塞の予防は、高血圧症の管理が重要であり、心房細動がある場合はその管理と血栓予防のために抗血小板剤が必須である。近年のアテローム血栓症の大規模調査REACH registryの結果では、プレタールとアスピリンの比較により前者は出血を伴うイベントを防ぐことが示された。高血圧症の治療薬はARBが第一選択である。」
 
2) 6月27日(日)に甲府南高校同窓会主催のゴルフコンペがあるので出席を要請
3) 次回は7月28日(水)歯科部会との合同例会(納涼会)です
第84回 甲府南高校医科部会 報告
日  時 平成22年3月24日(水) PM7:30〜
場  所 ホテル談露館
参加者: 1篠原文雄、2竹川正純、3溝部政史、4日原敏彦、5鶴田好孝、6河野秀樹、7樫本 温、8笹本憲男、9川崎洋介、10久津間健治、 計10名 (順不同・敬称略)
【ショートスピーチ】
  演題:「ヴァンフォーレ甲府の戦略とサポートの依頼」
講師:ヴァンフォーレ山梨スポーツクラブ 営業部 営業課長 高野伸介
 
 ヴァンフォーレ甲府は、山梨県全市町村をホームタウンとし「地域に根ざしたクラブ」を理念に、日々活動している。Jリーグ中最多となる年間100回以上の地域イベントに参加し、交流を図っている。これは大きな企業をスポンサーとするビッグクラブと異なり地域密着型のチームの特長である。地域に密着した活動のおかげで、ホームゲームではJ2リーグの上位となる平均1万人以上の入場者をいただいている。観戦者アンケートでも、甲府は観戦にきたきっかけとして地域貢献をあげた人が全チームで一番であった。少ない予算の中で強力な攻撃陣を補強でき、今シーズンこそJ1昇格を果たしたい。トップチームの活躍を支えるためには、下部組織の構築が急務である。ユースチーム、ジュニアユースさらにキッズチームを整備し全県的に優秀な選手の受け皿にならねばならない。
地域に貢献するクラブのご支援をぜひともお願いいたします
【連絡事項】
1) 竹川会計から平成21年度の会計報告があった。
2) 次回の85回甲府南高校同窓会医科部会は5月26日(水)に開催される。万障繰り合わせの上、参加をお願いいたします。
3) 5月9日(日)に医科・歯科対抗ゴルフ(緑陽会ゴルフ)が行われる。奮って参加をお願いしたい。
第82回 甲府南高校医科部会 報告
日  時 平成21年11月25日(水) PM7:30〜
場  所 古名屋ホテル
参加者: 1篠原文雄、2竹川正純、3溝部政史、4日原敏彦、5鶴田好孝、6斉藤和磨、7堀内富雄、8井尻 裕、9瀧森しのぶ、10河野秀樹、11久津間健治、 計11名 (順不同・敬称略)
【ショートスピーチ】
  演題:「心血管疾患の予防を目指した脂質代謝の管理」
講師:北杜市立甲陽病院副院長  井尻 裕先生
 
 世界では死因の第1位は虚血性心疾患である。一方、米国では既に冠動脈疾患死が減少してきている。これは医療技術の進歩とともに効果的な薬剤が上梓されてきたためと考えられる。しかし日本では日本人の総コレステロール値は年々上昇し、米国人のそれを凌駕した。高コレステロール血症に代表される脂質代謝異常に糖尿病や高血圧症が律速因子として働き動脈硬化を引き起こす。その結果心血管イベントが生じる。動脈硬化は頚動脈硬化度をエコーで計測し評価する。
 大規模臨床試験によってLDLコレステロールを低下させると冠動脈疾患は予防できることがわかってきた。さらにLDLコレステロールを低下させてもHDLコレステロールが低いと心血管イベントのリスクが高くなることも明らかとなった。そこでLDL-CとHDL-Cの比率(L/H比)を調べたところL/H比は冠動脈疾患リスクと相関することもわかった。特にL/H比1.5以下では冠動脈プラークは退縮するため、これを目標値として治療戦略を立てるべきである。
【連絡事項】
1) 11月28日に甲府南高校同窓会年次総会が開催される。万障繰り合わせの上、参加をお願いいたします。
2) 医科・歯科対抗ゴルフ(緑陽会ゴルフ)は11月8日に甲斐芙蓉CCで行われた。篠原会長、日原敏彦、井出勝彦、堀内富雄の4名であった。次回は奮って参加をお願いしたい
3) 南高校8期卒の小沢鋭仁代議士が環境大臣に就任された。本会として政治活動を応援、寄付金の賛否を問うたところ、賛成が大多数を占めた。
4) 次回83回は平成22年1月27日(水)歯科との合同新年会である。
第81回 甲府南高校医科部会 報告
日  時 平成21年9月30日(水) PM7:30〜
場  所 釜飯「たぬき」
参加者: 1篠原文雄、2竹川正純、3溝部政史、4日原敏彦、5鶴田好孝、6長田 満、7斉藤和磨、8樫本 温、9樋口幸司、10反田克彦、11堀内富雄、12久津間健治、 計12名 (順不同・敬称略)
連絡事項
1) 8月に行われた衆議院選挙で当選した甲府南高校8期卒の小沢鋭仁代議士の桜井秘書から、選挙協力と当選御礼の挨拶があった。
2) 医科・歯科対抗ゴルフ(緑陽会ゴルフ)は11月8日に甲斐芙蓉CCで行われる。奮って参加をお願いしたい。
3) 11月28日(土)に甲府南高校同窓会総会がアピオで開催される。ついては総会誌の広告をお願いしたい。
4) 次回82回は11月25日(水)である。
第80回 甲府南高校医科部会 報告
日  時 平成21年7月22日(水) PM7:30〜
場  所 ホテル談露館
参加者: 1篠原文雄、2竹川正純、3溝部政史、4日原敏彦、5鶴田好孝、6二宮守弘、7久津間健治、 計7名 (順不同・敬称略)

 都合により歯科部会との合同納涼会が延期されたため、通常例会となった。
 
1:講演「C型肝炎の最近の話題」  演者  榊原一浩先生
 現在日本では、毎年3万人以上の方が肝がんで亡くなっている。その約80%はC型肝炎ウィルスの感染によるものである。C型肝炎ウィルスに感染すると2週間から1カ月後に急性肝炎を起こし、その後約60〜80%の人は治らずに慢性化する。その進行は非常に緩徐でおよそ20〜30年で肝がんへと進んでゆく。最近はインターフェロンの有効率が上がってきたので、早期発見が大切である。インターフェロンにリバビリンを併用することもある。C型肝炎ウィルスを完全に排除できる確立は、ウィルスの量、ウィルスの種類によって異なる。日本では、ウィルスを最も排除しにくいジェノタイプ1bが約70%を占める。
 
2:次回は平成21年9月30日(水)歯科との合同納涼会の予定です。