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過去の定例会報告
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第79回
甲府南高校医科部会 報告 |
日 時 |
平成21年5月27日(水) PM7:30〜 |
場 所 |
ホテル談露館 |
参加者: |
1篠原文雄、2竹川正純、3溝部政史、4笹本憲男、5樫本 温、6日原敏彦、7樋口幸司、8露木弘光、9川崎洋介、10瀧森しのぶ、11井出勝彦、12河野秀樹、13鶴田好孝、14田中行夫、15堀内富雄、16斉藤 司、17久津間健治 計17名 (順不同・敬称略) |
1:ショートスピーチ 「関節リウマチの内科治療」 さいとう内科クリニック/山梨大学第3内科 斉藤 司先生 |
7月27日に甲府市下石田2−1−15で開業を予定している。昭和58年信州大学を卒業後、三井記念病院で研修を行い昭和60年当時の山梨医科大学第3内科に入局した。第3内科ではリウマチ、糖尿病、甲状腺・内分泌を中心に研究し診療に当たってきた。
リウマチの診療は、その診断技術・治療報保が驚くほど進歩している。かつてはリウマトイド因子(RF)が指標だったが、最近は抗CCP抗体が診断のよりどころになった。陽性的中率はRFが74%、抗CCP抗体が93%である。反対に陰性的中率はRFが73%、抗CCP抗体が83%である。すなわち抗CCP抗体が陽性であればほぼRAと診断できる。しかし、陰性でも5人に1人程度RAが存在する可能性を忘れてはならない。
リウマチの治療は抗サイトカイン療法である生物学的製剤の登場で画期的に改善した。メソトレキサートの併用下で、関節炎症状が完全に消失する寛解が現実のものとなってきている。
開業後は、これらの生物学的製剤も使用する予定である。膠原病、関節リウマチで苦しんでいる患者さんに光明を与えたい。 |
2:甲府南高校同窓会の親睦ゴルフ(緑陽杯ゴルフ)は、7月12日(日)に甲斐芙蓉CCで行われる。南高校7期卒が当番幹事(大会実行委員長溝部政史君)の予定。奮って参加をしてほしい。 |
3:次回は7月22日(水)午後7時30分、ホテル談露館の予定です。 |
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第78回
甲府南高校医科部会 報告 |
日 時 |
平成21年3月25日(水) PM7:30〜 |
場 所 |
古名屋ホテル |
参加者: |
1篠原文雄、2竹川正純、3溝部政史、4笹本憲男、5日原 聡、 |
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6日原敏彦、7二宮守弘、8保坂 稔、9丸山 敦、10瀧森しのぶ、11樋口幸司、 |
12河野秀樹、13古屋好美、14久津間健治 計14名 (順不同・敬称略) |
1:ショートスピーチ 「地域中核的病院の現状」
都留市立病院院長 保坂 稔先生 |
都留市立病院は老健施設を併せ持つ、山間地にある典型的な地方中核的な病院である。数年前までは黒字経営にあったが、常設科目の減少に伴い医療収益は急激に悪化している。
これまでの医療は、病院完結型と専門分化型の医療が基本であった。経済成長下では病床・患者数ともに増加し経営も安定していた。しかし経済の不況や高齢化の波で、増大する医療費を抑制しなければならず医療も改革を迫られた。政策的には1983年の老人保健制度の創設に始まり介護保険、後期高齢者保険と続く。これは必然的に医療のあり方を変えるものである。専門分化型・高度先進医療型の反対軸にある総合的な医療が脚光を浴びてきた。すなわちこれまでの医療は社気的価値に重きを置き、完全治癒とか救命医療が主体であったが、次第に個人的価値の存在を認め、障害との共有や納得のゆく死を認めることも重要になってきた。
2007年に総務省が公立病院改革を提言した。そこには@経営の効率化、A再編ネットワーク、B経営形態の見直し、である。社会の変化によって求められる医療の本質が変化してきた今、この三つの提言にも呼応しつつ、総合的な医療と個人的価値を尊重する医療を目指したい。 |
2:会計担当竹川先生から平成20年度の会計報告がされ、収入・支出・次年度繰越金につき参加者から承認された。 |
3:歯科部会との親睦ゴルフ(緑陽会ゴルフ)は、5月10日(日)に甲斐芙蓉CCで行われる予定。久津間杯ゴルフを連結してスタートする。 |
4:次回は平成21年5月27日(水)の予定です。 |
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第77回
甲府南高校医科部会 報告 |
日 時 |
平成21年1月28日(水) PM7:30〜 |
場 所 |
釜飯「たぬき」 |
参加者: |
1篠原文雄、2竹川正純、3辻 令三、4溝部政史、5日原 聡、 |
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6日原敏彦、7露木弘光、8堀内富雄、9鶴田好孝、10川崎洋介、 |
11長田 満、12斉藤和磨、13久津間健治、計13名 (順不同・敬称略) |
1:歯科部会(緑陽会)12名参加し、合同新年会を開催した。全員が自己紹介を兼ねて近況報告を行った。 |
2:歯科部会との親睦ゴルフ(緑陽会ゴルフ)は、5月10日(日)に甲斐芙蓉CCで行われる予定。久津間杯ゴルフを連結してスタートする。 |
3:次回は平成21年3月25日(水)の予定です。 |
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第76回
甲府南高校医科部会 報告 |
日 時 |
平成20年11月26日(水) PM7:30〜 |
場 所 |
ホテル談露館 |
参加者: |
1篠原文雄、2竹川正純、3二宮守弘、4溝部政史、5瀧森しのぶ、 |
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6日原敏彦、7井出勝彦、8堀内富雄、9鶴田好孝、10久津間健治、 |
計10名 (順不同・敬称略) |
1:ショートスピーチ
『骨粗鬆症について』 |
堀内整形外科医院 堀内富雄先生 |
「要旨」:骨粗鬆症は骨強度が減少し、骨折しやすくなった病態である。骨強度は骨密度と骨質をあわせたものと考えられており、骨密度が高くても質の悪い骨では骨折する。骨代謝回転は、骨吸収と骨形成の連続性で成立する。最近はサイトカインの一種であるRANKLが骨吸収を促進させ、INF−γが抑制に働くことが判っている。骨折は寝たきりの原因の第2位を占めているし、大腿骨頚部骨折では10%の患者が一年以内に死亡しているので、骨折を予防することが重要である。骨粗鬆症の治療は食事療法・薬物療法・運動療法の三本立てとなる。薬剤では骨吸収抑制剤が推奨される。最も推奨されるものはリセドロネート、アロンドロネート、ラロキシフェンの三剤である。顎骨壊死という問題が言われてはいるが、FDPS阻害とHAPに対する吸着力の差異からリセドロネートがより使いやすい薬剤といえる。 |
2:歯科部会との親睦ゴルフ(緑陽会ゴルフ)は、12月14日(日)に行われる予定。 |
3:次回は平成21年1月28日(水)歯科部会との合同新年会です。
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第75回
甲府南高校医科部会 報告 |
日 時 |
平成20年9月24日(水) PM7:30〜 |
場 所 |
古名屋ホテル |
参加者: |
1篠原文雄、2竹川正純、3長田 満、4樋口幸司、5二宮守弘、 |
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6溝部政史、7瀧森しのぶ、8川崎洋介、9鶴田好孝、10望月美恵、 |
11久津間健治、計11名 (順不同・敬称略) |
1:症例報告「無床診療所におけるRA生物学的製剤の使用経験」
久津間健治 |
2:ショートスピーチ
『BISPHOSPHONATEに関連した顎骨壊死について』 |
山梨厚生病院 口腔外科 宮崎高行先生 |
「要旨」:2003年Marxの論文でBP製剤を投与されている患者に顎骨壊死(BRONJ)の頻度が高いことが報告された。国内では、日本口腔外科学会が監修した「BP系製剤と顎骨壊死」という冊子があるが、症例数も少なく治療の明確なガイドラインはまだない。BRONJの診断基準@BP系薬剤による治療を現在行っているか、または過去に行っていた。A額顔面領域に露出壊死骨が認められ、8週間以上持続している。B顎骨の放射線療法の既往がない。臨床症状は、主として下顎部の疼痛、軟組織の腫脹及び感染、歯の動揺、排膿、骨の露出などである。その発生頻度は注射用製剤では10万人年あたり95人と高く、一方経口製剤では10万人年あたり1件未満と推測されている。推奨される予防法は、BP製剤を使用する前に侵襲的歯科治療を終了させておくこと。ならびに炎症的歯科疾患を治療しておくこと。処方医と歯科医師が連携し定期的に歯科検診を行うことが重要。普通の歯科処置(歯石除去、保存的う歯処置、義歯作成等)は特に問題ない。 |
3:甲府南高校同窓会総会は、11月22日(土)ベルクラシック甲府で行われるので、奮って参加をお願いしたい。広告協賛もあわせてお願いしたい。 |
4:歯科部会との親睦ゴルフ(緑陽会ゴルフ)は、12月14日(日)に行われる予定。 |
5:次回は11月26日(水)です。 |
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第74回
甲府南高校医科部会 報告 |
日 時 |
平成20年7月23日(水) PM7:30〜 |
場 所 |
釜飯「たぬき」 |
参加者: |
1篠原文雄、2竹川正純、3有馬美則、4露木弘光、5長田 満 |
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6溝部政史、7久津間健治、計7名 (順不同・敬称略) |
1:南高校歯科部会(緑陽会)との合同例会で納涼会を行った。 |
2:甲府南高校同窓会総会は、11月22日(土)ベルクラシック甲府で行われるので、奮って参加をお願いしたい。 |
3:次回例会 2008年9月24日(水)ショートスピーチは山梨厚生病院口腔外科 宮崎先生にお願いしている。 |
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第73回
甲府南高校医科部会 報告 |
日 時 |
平成20年 5月28日(水) PM7:30〜 |
場 所 |
ホテル談露館 |
参加者: |
1篠原文雄、2竹川正純、3二宮守弘、4川崎洋介、5鶴田好孝、 |
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6樋口幸司、7溝部政史、8瀧森しのぶ、9日原敏彦、10井尻 裕、 |
11櫻林 眞、12櫻林なおみ、13久津間健治、計13名 (順不同・敬称略) |
1:ショートスピーチ 「脳機能画像からみた『うつ病』と『認知症』」
川崎洋介先生(峡西病院、南高校28期) |
うつ病患者は世界人口の約3%といわれているが、近年診断基準の変化に伴い一般内科外来の10%前後に増えていると考えられている。成因としてはストレス脆弱性仮説が有力である。一方、認知症とは複数の認知障害により引き起こされる病態であり、その80〜90%はアルツハイマー型といわれている。複数の認知障害のひとつに物忘れ(記銘力障害)がある。壮年期、初老期の年相応の物忘れと思われている段階でも病的なものが含まれており、数年後にアルツハイマー型認知症に移行するものがあり、この段階のものをMCI(Mild
Cognitive Impairment)と呼ぶ。私たちは、このMCIに注目し、「もの忘れ外来」を訪れた患者の脳血流分布をSPECT
imaging を用いて分析した。
「もの忘れ外来」を訪れた患者は92名、平均年齢は75.8歳であった。そのうち臨床的に明らかなMCIは35名、アルツハイマー型認知症は37名であった。MCIと診断した35名のうち、2年後にアルツハイマー型認知症に移行したのは40%、MCIのままは30%であった。SPECT
imagingの結果は、アルツハイマー型認知症では後帯状回の血流が低下しており、一方うつ病では前頭葉を中心に血流が低下していた。MCIからアルツハイマー型認知症に移行した症例も、MCIの段階で後帯状回の血流が低下していた。両者には明らかな違いがあり、未だ保険適応にはなっていないがSPECT
imagingはMCIの段階で認知症を予測できるよい方法であると考えている。 |
2:甲府南高校同窓会ゴルフコンペは、6月29日レイクウッドゴルフクラブ サンパーク明野で行われる。奮って参加をお願いしたい。 |
3:次回の案内状を送付するときに、年会費の振込用紙を同封する。 |
4:次回例会 2008年7月23日(水)合同納涼会 釜飯「たぬき」 |
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第72回
甲府南高校医科部会 報告 |
日 時 |
平成20年 3月26日(水) PM7:30〜 |
場 所 |
古名屋ホテル |
参加者: |
1篠原文雄、2竹川正純、3二宮守弘、4川崎洋介、 |
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5久津間健治、計5名 (順不同・敬称略) |
1:川崎洋介先生(峡西病院、南高校28期)のショートスピーチの予定だったが、年度末で診療報酬改正時期と重なり出席者少数のため、次回の例会に延期した。 |
2:緑陽会ゴルフコンペは、5月11日甲斐芙蓉カントリークラブで9時22分アウトスタートの予定である。奮って参加をお願いしたい。 |
3:次回例会 2008年5月28日(水) |
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第71回
甲府南高校医科部会 報告 |
日 時 |
平成20年 1月23日(水) PM7:30〜 |
場 所 |
割烹 「たぬき」 |
参加者: |
1篠原文雄、2長田 満、3竹川正純、4溝部政史、5堀内富雄、 |
(敬称略) |
6日原敏彦、7露木弘光、8久津間健治、計8名 (順不同・敬称略) |
1:緑陽会(甲府南高校歯科部会)との合同新年会を開催した。 |
2:次回から新年会・納涼会は甲府南高校薬剤師会にも声をかけ、三師会としてスタートすることが決定された。 |
3:次回 2008年3月26日(水) |
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第70回
甲府南高校医科部会 報告 |
日 時 |
平成19年 11月28日(水) PM7:30 より |
場 所 |
ホテル談露館 |
参加者: |
1篠原文雄、2井尻 裕、3鶴田好孝、4長田 満、5有馬美則、 |
(敬称略) |
6竹川正純、7溝部政史、8堀内富雄、9川崎洋介、10久津間健治、 |
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計10名 (順不同・敬称略) |
1:ショートスピーチ 「超高齢者の血圧管理」 |
演者 北杜市市立甲陽病院 院長 井尻 裕 先生 |
甲陽病院に勤務して5年半が経過した。北杜市の地域特性か、外来患者は高齢者と県外者の割合が高い。厚生労働省の国民衛生動向調査でも、国民の外来受診率第1位は高血圧である。入院原因第1位は脳血管障害である。脳血管病変(脳出血、脳梗塞など)の多くは高血圧症から引き起こされることを考えると、「外来で高血圧をしっかりコントロールして、もう血管イベントを起こさない」ことが重要であるという結論に達した。
有名な久山町調査から、日本人は欧米人に比べ脳梗塞を発症しやすいことが判明した。これには心原性脳塞栓症(心房細動から発症する)も含まれるので、血圧のくすりで脳血管イベントを抑制し、ひいては認知症も抑制されるだろう。特に超高齢者では大なり小なり心不全を合併している。
降圧剤は、レニン・アンジオテンシン(RA)系抑制薬を第1選択として、合併症や臓器障害の程度などを参考にしながら併用薬を決定する。
具体的には
脳血管障害、腎不全、慢性閉塞性肺障害などがあるときはCa拮抗薬
鬱血性心不全があるときは利尿剤かβblocker
洞性頻脈があるときはβblockerかCa拮抗薬
である。
本来、血圧は日内変動や精神的影響による変化を考慮すべきであり、私は外来では140/90を目安とし家庭内ではそれよりやや低め135/85を目安としている。
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2:次回 2008年1月23日(水)歯科部会との合同新年会 |
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第68回
甲府南高校医科部会 報告 |
日 時 |
平成19年9月26日(水)午後7時30分
より |
場 所 |
古名屋ホテル |
参加者: |
1樋口幸司、2篠原文雄、3鶴田好孝、4瀧森しのぶ、5日原敏彦、 |
(敬称略) |
6大久保又一、7溝部政史、8竹川正純、9笹本憲男、10有馬美則、11斉藤和磨、 |
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12長田 満、13久津間健治、 計13名 (順不同・敬称略) |
1:ショートスピーチ
「血管新生療法」
最近の先端医療からの話題提供
壊疽に陥った虚血肢での有効例
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演者 長田内科クリニック院長 長田 満 先生
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要旨
:
●血管新生Angiogenesisと血管発生
●虚血状態では血管内皮前駆細胞が強制動員され血管形成に貢献する
●血管内皮前駆細胞は骨髄内の単核球系の細胞から生まれる
●血管新生療法にはCell Therapy と Gene Therapyがある。
●Cell Therapyは自己骨髄単核球細胞移植術であり、患者の骨髄から採取し精製したものを虚血状態にある患肢の皮下に注入してゆく。すると血管内皮前駆細胞となり血管新生が誘導される。
●Gene Therapyは組み換え型線維芽細胞増殖因子-2(rFGF-2)などの血管新生促進因子を用いて動脈注入するものである。
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2:次回 2007年11月28日(水)ショートスピーチは未定 |
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第67回
甲府南高校医科部会 報告 |
日 時 |
平成19年5月23日(水)午後7時30分
より |
場 所 |
ホテル談露館 |
参加者: |
1樋口幸司、2篠原文雄、3鶴田好孝、4瀧森しのぶ、5日原敏彦、 |
(敬称略) |
6大久保又一、7井出勝彦、8竹川正純、9海野杏奈、10内藤 敦、 |
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11久津間健治、 計11名 (順不同・敬称略) |
1:ショートスピーチ
「心肺停止の子を助けられますか?」 AHA Circulation改定版PALSより
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演者 ふえふきこどもクリニック院長 大久保又一 先生 |
要旨
:
●一次救命処置が大切:特に心臓マッサージ
●AEDの重要性:小児には<心臓震盪>があり、この際AEDが必要になる 1-8歳:小児用パッドを用いる
●心マ:人工呼吸=30:2(成人も小児も)
●PALSとは:Pediatric Advanced Life Support
成人領域のACLSに相当
●PALSのKey Words: 除細動とエピネフリン
●Shock: capillary refill time<2秒、生食:20ml/kg, 10分でDIV
●骨髄針:COOK, 16G, 2.5cm:ショック時末梢ルートがとれないとき使用
●エピネフリン自己注射:成人:0.3mg, 小児(15kg以上、30kg未満):0.15mg
そば・ピーナッツ・ハチさされなどの際のアナフィラキシーショックに使用
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2:次回 2007年7月25日(水)歯科部会との合同納涼会の予定 |
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第66回
甲府南高校医科部会 報告 |
日 時 |
平成19年3月28日(水)午後7時30分
より |
場 所 |
古名屋ホテル |
参加者: |
1斉藤和磨、2有馬美則、3鶴田好孝、4篠原文雄、5日原敏彦 |
(敬称略) |
6久津間健治、7長坂正仁、8竹川正純、9樋口幸司、10古屋好美、 |
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11井出勝彦 計11名 (順不同・敬称略) |
1:ショートスピーチ
「医療制度改革等、最近の保健医療行政の動向および地域医療への影響について」
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演者 中北保健所 所長 古屋好美 先生 |
要旨:時代とともに社会も変遷する。医療制度も例外ではない。それは、医療保険が国民皆保険制度で支えられている限り、人口の変化・景気の浮沈などが大きな影響要因となるからである。国は、団塊の世代が大量に退職を迎えるにあたり、医療制度改革大綱を発表した。根本的な理念は、患者が安心して高度の医療を均等に享受できることである。
その一番目は、安心・信頼の医療の確保と予防の重視である。その基本的枠組みは@患者の視点に立った、安全・安心で質の高い医療が受けられる体制の構築、A生活習慣病対策の推進体制の構築、のふたつである。
次に医療費適正化の総合的な推進をうたっている。これは短期的にも中長期的にも医療費の伸びの抑制を求め、生活習慣病対策に取り組むための医療費適正化計画を推進しようということである。
医療者にとっては、質の高い医療を提供しつつ身近な地域における良質なかかりつけ医となることを求められている。それは、診療時間外でも患者や家族の求めに応じて必要な対応を行える体制である。そして、患者が可能な限り在宅での医療を続け、できれば看取りの体制を確立しようとしている。そのためには、医師は臨床研修の必修化を通じ、すべての医師が、医師としての人格を涵養し、患者との良好な信頼関係の下に患者を全人的に診ることができるよう、プライマリ・ケアの基本的な診療能力を身につけることが求められる。 |
2;平成18年度会計報告 竹川正純会計から報告 |
3:次回 2007年5月23日(水) |
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第64回
甲府南高校医科部会 報告 |
日 時 |
平成18年 11月22日(水)午後7時30分
より |
場 所 |
ホテル談露館 |
参加者: |
1斉藤和磨、2中澤 肇、3桜林 眞、4桜林なおみ、5有馬美則、6久津間健治、 |
(敬称略) |
7瀧森しのぶ、8鶴田好孝、9篠原文雄、10古屋和子、11日原敏彦、12溝部政史、 |
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14海野杏奈、 (順不同・敬称略) |
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1:ショートスピーチ 「経鼻挿入による上部内視鏡検査の実際」 |
中澤クリニック 院長 中澤 肇 先生 |
オリンパス社製GIF-N260を用いて経鼻挿入可能な患者さんに上部内視鏡検査を行っている。本製品は先端部外径4.9mm、挿入部外径5.2mmと極細タイプでありながら、送気・送水ノズルを備え、生検組織採取も可能な内視鏡である。通常の上部消化管内視鏡では4方向のアングル操作が可能であるが、細径化を図るためUp/Downの2方向のみとなっている。しかし、手首の操作により熟達すればあらゆる方向の観察が可能である。
前処置は、開始15分前にガスコンドロップ5ml+水50mlの混合液を内服させ、検査開始7分前に硝酸ナファゾリン液(プリビナ点鼻液)を両側鼻腔内に点鼻し、5分前に両側鼻腔内に4%塩酸リドカイン液(4%キシロカイン液)9ml+0.1%エピネフリン液(0.1%ボスミン液)1mlの混合液を各0.5〜1cc程度噴霧する。
検査時の体位は経口法と同じで左側臥位の状態で行う。挿入ルートは中鼻甲介ルートと下鼻甲介ルートがある。鼻腔内の解剖を熟知すること、左右の鼻腔から広いほうを選択することが大切である。経口法と違い、舌根部の圧迫による痛みや嘔吐反射などの苦痛がほとんどないため、鎮静剤や鎮痛剤を使用することがなく検査が円滑に行える。欠点は、光量が少なく視野角がやや狭いことであるが、時間をかけ丁寧に観察することでルーチン検査にはなんら支障がない。
本法導入後、当院で169名の上部消化管内視鏡検査を行い、経鼻法で行ったものが157名で、残りの12名が途中で経口法に移行した。その12名も導入初期のもので、最近は検査に熟達することで問題なくなっている。検査後の鼻出血もなく、有害事象はゼロであった。本法は、患者さんの苦痛が少なく、副作用も極めて少ないため、検診施設や診療所での上部消化管内視鏡検査に最適な方法と考える。 |
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2:次回 2007年1月24日(水) 合同新年会
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第63回
甲府南高校医科部会 報告 |
日 時 |
平成18年9月27日(水)午後7時30分
より |
場 所 |
釜めし 「たぬき」 |
参加者: |
1露木弘光、 2日原 聡 、 3竹川正純、 4有馬美則、 5井尻 裕 |
(敬称略) |
6篠原文雄、 7溝部政史、 8久津間健治、 9斉藤和磨、 10日原敏彦 |
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平成18年の歯科部会との合同納涼会が開催された。
篠原会長から、4月からの診療報酬改定で医療のおかれた環境はますます厳しくなっているが、医科・歯科部会ともに仲良く、診療や娯楽にがんばりましょう、と挨拶があった。
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連絡事項 |
1:ゴルフ医科・歯科対抗戦は11月23日(祝) 場所は サンパーク明野カントリークラブと決定 |
2:11月4日(土)に甲府南高校同窓会総会が開催される。幹事は21期卒業生とともに、今年から1期生が加わった。広告協賛は会の運営に欠かせないものなので協力してほしい |
3;次回は11月22日(水)の予定 |
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第62回
甲府南高校医科部会 報告 |
日 時 |
平成18年7月26日(水)午後7時30分
より |
場 所 |
ホテル談露館 |
参加者: |
1篠原文雄、2鶴田好孝、3溝部政史、4有馬美則、5竹川正純、 |
(敬称略) |
6斉藤和磨、7樋口幸司、8久津間健治 |
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1:ショートスピーチ 「禁煙外来の試みと実状」 |
樋口内科医院 樋口 幸司先生 |
喫煙が様々な疾患を引き起こすことは化学的なデータで証明されている。代表的なものは、心血管系の疾患、がん、がん以外の肺疾患、流産、早産およびその他の生殖関連の健康問題などである。また、喫煙者の周囲の人々は副流煙によって喫煙者自身よりもさらに大きな危険にさらされている。すなわちたばこの煙には4000種類の化学物質が含まれ、そのうち200種類以上が有害物質である。有害物質の大部分は発がん物質であり、その濃度は主流煙よりも副流煙のほうが2倍から10倍も多いのである。統計学的には世界全体で、たばこによって毎年400万人が死亡している。喫煙による死因は幅広く、男性の全死亡の24%、女性の全死亡の7%がたばこによるものである。たばこによって失われる経済的損失は計り知れない。
4月からの診療報酬改定で禁煙外来指導が設定された。禁煙が難しいのは、身体的依存(ニコチンへの渇望)と心理的依存(習慣)のふたつがあるからである。身体的依存を軽減するために行われるのがニコチン置換療法である。これはニコチン含有パッチを貼付し、徐々にニコチン含有を減じてゆく方法で全部で8週間のスケジュールで行う。今後の課題は禁煙成功率と禁煙維持の調査である。
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2:次回は、9月27日歯科部会との合同納涼会の予定 |
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第61回
甲府南高校医科部会 報告 |
日 時 |
平成18年 5月24日(水)午後7時30分
より |
場 所 |
古名屋ホテル |
参加者: |
1篠原文雄、2辻 令三、3鶴田好孝、4溝部政史、5有馬美則、6竹川正純、 |
(敬称略) |
7日原 聡、8斉藤和磨、9井尻 裕、10桜林 眞、11桜林なおみ、12田中行夫、 |
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13久津間健治 |
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1:ショートスピーチ 「ヘリコバクターピロリ除菌が有効であった肝性脳症の2例」 |
桜林内科・眼科医院 桜林 眞先生 |
肝性脳症は、高アンモニア血症で引き起こされる病態である。腸管内で産生されたアンモニアは、腸管・門脈シャントを介して血液中に移行する結果が高アンモニア血症を引き起こす。アンモニア産生には胃内のピロリ菌も関与する。そこで、肝性脳症を呈した肝硬変患者で胃潰瘍を合併しピロリ菌陽性の患者に対し、除菌を行ったところ高アンモニア血症が改善し、肝性脳症が改善した。 |
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2:次回は、7月26日歯科部会との合同納涼会の予定 |
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第59回
甲府南高校医科部会 報告 |
日 時 |
平成18年 3月29日(水)午後7時30分
より |
場 所 |
ホテル談露館
甲府市丸の内 1−19−16 п@055-237-1331 |
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参加者: |
1、
鶴田 好孝 2、 露木 弘光 3、 篠原 文雄 4、 溝部 政史 5、 有馬 美則 6、 竹川 正純 |
(敬称略) |
7、
日原 敏彦 8、 斉藤 和磨 9、 井出 勝彦 10、 久津間健治 11、 桜林 眞 12、 桜林なおみ |
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1: 特別講演 「骨粗鬆症の診断と治療」
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社会保険山梨病院整形外科部長 井上智雄先生 |
骨粗鬆症の定義・分類から始まり、発症機序、症状、検査所見、診断を細かく話してくれた。さらに治療では、現在主流となっている二つの薬物について効果の違いや使用法を解説してくれた。 |
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2: 竹川正純先生から会計報告
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次回の案内送付時に年会費2千円の用紙を同封する |
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3: ゴルフ医科・歯科対抗戦の参加予定者
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篠原、溝部、有馬、日原、久津間 |
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4: 次回60回例会は 5月24日(水)
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ショートスピーチは桜林 眞先生の予定 |
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第58回
甲府南高校医科部会 報告 |
日 時 |
1月25日(水) 午後7時30分 より |
場 所 |
釜飯 たぬき 甲府市中央1−14−8 п@055-235-6311 |
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参加者: |
1、
鶴田 好孝 2、 露木 弘光 3、 篠原 文雄 4、 溝部 政史 5、 有馬 美則 6、 竹川 正純 |
(敬称略) |
7、
日原 敏彦 8、 斉藤 和磨 9、 井出 勝彦 10、 久津間健治 11、 桜林 眞 12、 桜林なおみ |
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平成18年の歯科部会との合同新年会が開催された。 |
篠原会長から、医科・歯科部会ともに仲良く、診療や娯楽にがんばりましょう、と挨拶があった。 |
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【連絡事項】 |
1: ゴルフ医科・歯科対抗戦は5月14日(日)、場所は 甲斐芙蓉カントリークラブと決定
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2: 久津間杯ゴルフと共催と決定
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3:
次回例会は、3月29日(水)と決定 |
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第57回
甲府南高校医科部会 報告 |
日
時:
|
11月22日(火)午後7時30分
より |
場
所:
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古名屋ホテル
甲府市中央 1−7−15 п@055−235−1122 |
参加者:
|
1、 |
鶴田
好孝 |
2、 |
露木
弘光 |
3、 |
篠原
文雄 |
4、 |
溝部
政史 |
5、 |
井尻 裕 |
6、 |
有馬
美則 |
(敬称略)
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7、 |
竹川
正純 |
8、 |
瀧森しのぶ |
9、 |
日原
敏彦 |
10、 |
久津間健治 |
11、 |
斉藤
和磨 |
12、 |
小林
江見 |
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会 長 篠原 文雄 |
事務局長 久津間健治 |
会 計
竹川 正純 |
ショートスピーチ:宮沢伸彦先生
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甲府脳神経外科病院 PETセンター長
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「PETの有用性と限界」 |
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わが国では、癌は日本人の死因の第1位を占め年間30万人以上が死亡している。
山梨県内でも年間約2500人の方がなくなっている。そして、なくなった方の多くは、早期発見ができなかったために再発や転移に悩まされていた。充実性癌は1cm前後で発見されれば治癒率は飛躍的に向上するといわれており、癌検診の有用性が叫ばれている。
がん細胞には、ブドウ糖を大量に消費するという特徴がある。そこで、院内サイクロトロンでgenerateされた放射性同位元素(18-F)を吸着させたFDG(擬似ブトウ糖)を静脈投与するとがん細胞に取り込まれる(metabolic
trapping)。これを検知するカメラで撮影して画像化することをPET(Positive Emission Tomography)と呼ぶ。体の形態を見る従来のX線検査に対し、PET検査は体の代謝や機能を見ることが可能なため、病巣の位置やそれが良性か悪性か、がんの転移等を発見できる。また、心筋の血流や脳血流を診断できる。さらに最近PET/CTが導入され、超早期の発見や病巣の部位確定が容易になった。
PET検査で検出されやすい悪性腫瘍は、肺がん・大腸がん・悪性リンパ腫・乳がんなどである。悪性度が高く、実質性でcellularityが高いものに有効である。逆に胃がんや前立腺がんは診断率が低くなる。がんのリンパ節転移や遠隔転移の診断に力を発揮するため、病期決定が確実となった。
一般成人におけるPETを用いたがん検診での悪性疾患発見率は1.0~1.2%である。従来、わが国で行われている各種がん検診での検出率は0.05~0.15%であり、これに比べるとPET検診での検出率は数倍から数十倍となる。しかも一回の検査で、苦痛なく、多くのがんを発見できるのであるから、金額は多少かかるがそれに見合う価値は充分あると考える。 |
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第56回 甲府南高校医科部会 報告 |
日 時:
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9月28日(水)午後7時30分
より |
場 所:
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ホテル談露館 甲府市丸の内 1−19−16
п@055-237-1331 |
出席者(敬称略)
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鶴田好孝 |
露木弘光 |
篠原文雄 |
長坂正仁 |
溝部政史 |
有馬美則 |
竹川正純 |
瀧森しのぶ |
古屋好美 |
久津間健治 |
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ショートスピーチ |
ノバルティスファーマ |
移植免疫部 |
部長 |
浅川一雄氏 |
(甲府南高校7期卒業) |
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「ノバルティスファーマの戦略と移植・免疫領域への取り組み」 |
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ノバルティス社はスイス(バーゼル)に本社を置く化学製品の国際的メーカーで、売上高282億米ドル、総社員数約81,400人を擁する。その傘下に医薬品部門としてノバルティスファーマ社がある。ノバルティスファーマ社は売上高185億米ドル、研究開発費34.8億米ドル(対売上高比19%)、社員数は全世界で約47,300人,世界の製薬メーカーの中で第6位の位置にある。ノバルティス社の中では、日本のマーケットはスペインに次ぐ成長を示している。日本のノバルティスファーマ株式会社も本社と同様の組織構成である。すなわち循環器事業部、真菌・炎症・アレルギー事業部、移植・免疫事業部、オンコロジー事業部、眼科事業部の五つの事業部がそれぞれ本社の統括事業部と直接連結し、独立して展開している。このうち、移植・免疫事業部には約100名のMRが在籍し、その頂点(部長)に浅川氏がいる。ノバルティス社の薬剤は、早くから真菌に注目し、そこから派生した他社に真似されない独創的なものである。このため、寿命が長く、さらに研究をすすめると新たな発見があり、効能が追加されてゆく特徴がある。今後の展開として、国内シェアで、ベスト3に入る事。1970年、真菌からシクロスポリンを抽出して以来、絶えず新薬を開発し、サイトカインや遺伝子操作の研究でトップを走りたいと考えている。 |
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連絡事項 |
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次回開催は、11月22日(火)です。間違えないようにお願いします。
南高校医科歯科対抗ゴルフ大会は、11月27日(日)です。奮ってご参加下さい。 |
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第55回 甲府南高校医科部会 報告 |
日 時:
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7月27日(水)午後7時30分 開始 |
場 所:
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釜めし たぬき 甲府市中央 1−14−8
п@055-235-6311 |
歯科部会との合同納涼会 |
出席者(敬称略)
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篠原文雄 |
古屋好美 |
竹川正純 |
溝部政史 |
長坂正仁 |
齊藤和磨 |
有馬美則 |
井尻 裕 |
久津間健治 |
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【報告】 |
(1)
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歯科部会(緑陽会)との定例合同納涼会を開催しました。 |
(2)
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甲府南高校同窓会年次総会広告掲載のお願い。 |
(3)
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医科歯科対抗ゴルフ(緑陽会ゴルフ)は11月27日(日)に決定。
場所は 甲斐芙蓉カントリークラブ |
(4)
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次回は、南高校7期卒業で製薬会社ノヴァルティスファーマの部長である浅川一雄氏にショートスピーチを依頼した。 |
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〔日時〕 |
9月27日(水)午後7時30分 |
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〔場所〕 |
ホテル 談路館 (予定) |
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第54回 甲府南高校医科部会 報告 |
平成17年5月25日(水) 午後7時30分開始 |
日 時:
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場 所:
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甲府富士屋ホテル 山梨県甲府市湯村3-2-30
пF055-253-8111 |
出席者(敬称略) |
篠原文雄 |
辻 令三 |
樋口幸司 |
日原敏彦 |
竹川正純 |
鶴田好孝 |
反田克彦 |
金井 隆 |
堀内富雄 |
井出勝彦 |
齊藤和磨 |
長坂正仁 |
溝部政史 |
久津間健治 |
(14名) |
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【報告】 樋口幸司先生に結婚祝いとして記念品をお渡ししました。 |
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講演:辻 令三先生 (ショートスピーチ) |
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「片頭痛」についての最近の知見 |
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片頭痛は日本人成人の8%にみられ、男女比は1:4と女性に多い。女性の60%は生理と関係して現れる。人によっては、ギザギザの閃光が拡大して眼が見えなくなる前兆(閃輝暗点)が20〜30分ほど先行してから、頭痛が起こることがある。片頭痛の頻度は、一般的には月に1〜2回という人が多い。
片頭痛の診断基準
A) 頭痛発作は4〜72時間持続する
B) 次のうち、少なくとも2項目を満たす
1. 片側が痛む
2. ズキズキと脈に一致した頭痛
3. 日常生活が妨げられるほどの強い頭痛
4. 階段の昇降など日常的な動作により頭痛がひどくなる
C) 発作中、次のうち1項目を満たす
1. 吐き気か嘔吐
2. 光をまぶしく感じたり、音が頭に響く
片頭痛の予防と治療のポイント
片頭痛が起こる前に情緒不安定、気分不快、気分変調、眠気、なまあくび、空腹感、食欲亢進、排尿困難、体のむくみなど体調の変化が起こることがある。これらは俗に「頭痛信号」といわれている。
また、誘引として精神的ストレス、怒り、空腹、睡眠不足、睡眠過多、アルコール摂取、天候の変化、ホルモン環境の変化、人ごみや騒音などが上げられる。
片頭痛の予防は、これらの誘引因子をなるべく避けるようにし、「頭痛信号」が発せられたら暗い静かな部屋で横になり、痛いところを冷やしながら睡眠をとることである。頭痛ハチマキも有用。
片頭痛の早期に鎮痛剤を服用し、長期化しないように努める。 |
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第53回 甲府南高校医科部会 報告 |
出席者(敬称略) |
篠原文雄
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瀧森しのぶ
|
有馬美則
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日原敏彦
|
竹川正純
|
鶴田好孝
|
反田克彦
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中沢 肇
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辻 令三
|
樋口幸司
|
井尻 裕
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桜林 眞
|
桜林なおみ
|
溝部政史
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露木弘光
|
古屋和子
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久津間健治
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(17名)
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日 時:
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平成17年3月30日(水) 午後7時30分開会 |
場 所:
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ホテル談露館 山梨県甲府市丸の内1丁目19-16
пF055-237-1331 |
決議事項:
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会計担当の竹川先生より平成16年度会計報告があり、了承されました。 |
講 演:
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桜林なおみ先生(ショートスピーチ) |
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「コンタクトレンズの分類と選択基準」 |
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コンタクトレンズ(以下CL)は、素材・含水性・装用スケジュール・装用方法によって細かく分類される。素材によりハード(HCL)とソフト(SCL)に分かれる。HCLは酸素透過性のないPMMAと、酸素透過性のあるRGPCLに細分される。RGPCLが主流であるが含水性はない。SCLは含水性SCLとも呼ばれる。これは非イオン性とイオン性があり、それぞれ含水率50%未満と以上に細分される。含水率50%未満では酸素透過性は低いが汚れにくい。50%以上では酸素透過性は高くなるが汚れやすくなる。現在急速に普及しているディスポーザルタイプはイオン性・含水率50%以上のもので、グループWと呼ばれる。SCLは装用スケジュールにより
1.1日ディスポーザルレンズ、
2.1週間ディスポーザルレンズ、
3.2週間頻回交換レンズ、
4.1ヶ月または3ヶ月定期交換レンズ、
5.従来型レンズに分けられる。 |
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HCL
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HCL
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含水性SCL
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含水性SCL
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含水性SCL
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PMMA
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RGPCL
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従来型レンズ
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頻回交換レンズ
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ディスポーザル
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矯正視力
装用感
装用時間
角膜障害
レンズの汚れ
レンズの寿命
レンズの取扱
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優れている
良い
終日
多い
少ない
長い
簡単
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優れている
良い
終日(一部連続可能)
少ない(軽い)
やや多い
やや多い
やや多い
|
良い
優れている
終日(一部連続可能)
多い(重篤)
多い
短い
煩雑
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良い
優れている
終日(一部連続可能)
少ない
少ない
短い(?2W)
簡単
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良い
優れている
終日(一部連続可能)
少ない
少ない
短い(?2W)
なし
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レンズの性能を比較するうえで酸素透過係数(Dk値)が使われる。実際はDk値を中心の厚みで割ったDk/L(酸素透過率)のほうがよい材料ではあるが、厚みは度数によって異なるためDk値が使われる。Dk値が低いと、角膜表面の低酸素のため角膜潰瘍などの障害が生じる。最近はDk値が高く、含水率の高いSCLが実用化された。眼科専門医は、充血が少なく、装用感のよい使い捨てレンズを薦めることが多くなった。 |
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医科歯科合同新年会のご報告です。 |
日 時:
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1月26日(水) 午後7時30分 |
場 所:
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釜飯 たぬき 甲府市中央1−14−8 п@055-235-6311 |
概 要 |
恒例となりました医科・歯科合同新年会を開催いたしました。
医科部会の参加者は11名でした。
篠原医科部会会長のゴルフ大会での歯科の頑張りを期待するというご挨拶の後、渡辺歯科部会会長の乾杯の発声で会が始まり、いつものように盛り上がりました。
次回の医科部会は3月24日(水)です。 |
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参加者(敬称略) |
篠原文雄 |
辻 令三 |
溝部政史 |
有馬美則 |
竹川正純 |
堀内富雄 |
萩原 淳 |
長坂正仁 |
樋口幸司 |
金井 隆 |
久津間健治 |
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第49回 |
日 時:
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平成16年10月27日 午後7時30分 |
場 所:
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甲府富士屋ホテル |
出席者:
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篠原文雄、瀧森しのぶ、堀内富雄、有馬美則、日原敏彦、竹川正純、鶴田好孝、長坂正仁、齊藤和磨、反田克彦、長田孝明、金井 隆、久津間健治(13名)敬称略 |
決議事項:
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医科部会例会の開催について偶数月の第四水曜日に行ってきましたが、歯科部会との合同例会の都合で一月開催が入り、不規則が生じます。混乱を避けるため、来年から開催月は奇数月に変更します。即ち、3,5,9,11月の第四水曜日に勉強会を行い、1月・7月は歯科部会との合同例会を行うことにします。
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ショートスピーチ |
「うつ病の治療について」 (反田克彦先生) |
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「うつ病」は近年、特にクローズアップされてきている。その理由は、日本が自殺大国といわれ、とりわけ1998年以降自殺者は年間3万人台と急増しており、先進国の中で第一位であるためだろう。一般的な影響は、自殺者の大半が40−50歳代の男性であり、社会的・経済的な損失が多大となることであり、そして医学的に注目すべきは、自殺者の90%は精神科的疾患を有し、その60%は「うつ病」であること。そして50−60%の人は自殺する一ヶ月前に何らかの医療機関を訪れている事実である。
すなわち、精神科以外の医療機関においても不定愁訴を訴えてくる患者に対しては「うつ病」も常に考えなければならない。そこで、簡単な診断法として「二質問紙法」によるスクリーニングテストを推奨している。
治療は、薬物療法である。SSRI(パキシル、デプレメール)、SNRI(トレドミン)を第一選択とし、2−4週間で効果判定をする。ただし、著効例のほうが注意を要する。無理して明るく振舞っているか、躁転している場合があるからである。
専門医紹介のタイミングは、診断に迷うときや、症状が治りにくく遷延化したと判断されるときである。アルコール依存は「うつ病」悪化の要因となるので専門医に任せたほうが無難。精神科に対して、まだ抵抗感を持っている患者が多いので、紹介するときは見捨てられたという感覚を持たせないように注意することが望ましい。
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第47回 |
平成16年6月23日(水) ロイヤルガーデンホテル
篠原文雄、瀧森しのぶ、古屋好美、有馬美則、日原、竹川正純、鶴田好孝、長坂正仁、樋口幸司、溝部政史、久津間健治(11名) |
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ショートスピーチ: |
「気管支喘息の病態と治療」(溝部政史先生) |
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気管支喘息に代表される慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、推定で520万人以上の患者がいるといわれている。しかし、一般的にはCOPDの認知度は低く、一般内科医でもきちんと診療しているとは限らない。われわれは、呼吸器科専門医として約10年前に「山梨喘息研究会」を発足させ、気管支喘息の診断、治療および患者の満足度などを調査している。
その結果、呼吸器専門医であればピークフローメーターを用いて、疾患の重症度を正しく診断し、その重症度に合わせて吸入ステロイド薬を中心とした治療を行うことができる。そして、患者の満足度も高い事がわかった。 |
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第46回 |
平成16年4月28日(水) 談露館
井出勝彦、瀧森しのぶ、鶴田好孝、斉藤和磨、篠原文雄、井尻 裕、竹川正純、有馬美則、溝部政史、久津間健治(計10名) |
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ショートスピーチ: |
「当科における手根管症候群の手術療法」(久津間健治) |
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手根管症候群は、手関節部の手根靭帯の圧迫によって生じる正中神経麻痺で拇指、示指、中指のしびれを主訴とし、主として中年女性にみられる疾患である。多くは、手の過使用が原因であるが、閉経期に多いため女性ホルモン欠乏やアンバランスも影響していると考えられる。当院は、市川大門町に隣接するため紙問屋で働く女性の来院が多い。主訴は手の痺れであり、症状は夜間に悪化する場合が多い。所見として、短拇指外転筋の萎縮を認めることが多く、手首の圧迫肢位で痺れが誘発される(Phalen
test)、圧迫部位を叩くと痺れが増強(Tinel sign)される。確定診断は電気生理学的検査がよい。簡便型の伝道速度計測器を用いている。
手術は、minimal invasion procedureを心がけ、手掌内の皮膚切開で行っている。術後の疼痛が少ないからである。 |
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第45回 |
平成16年2月25日(水) 古名屋ホテル
出席者:篠原文雄、鶴田好孝、金井 隆、櫻林なおみ、有馬美則、溝部政史、竹川正純、樋口幸司、瀧森しのぶ、長坂正仁、久津間健治、計11名 |
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ショートスピーチ: |
「non-ulcer
dyspepsia について」(講師 金井 隆先生) |
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non-ulcer
dyspepsia (NUD) とは、慢性的に上腹部痛、上腹部の不快感などの種々の上部消化管症状(dyspepsia)を訴えながら、内視鏡検査や血液検査などの一般的な検査では明らかな所見がなく、これまでは主として慢性胃炎として扱われてきた疾患に相当するものである。原因としては消化管の機能的異常が重要であると考えられており、最近では
functional dyspepsia (機能的胃腸症)と呼ばれることも多い。 NUDは、(1)胸焼けを主とする逆流症状形、(2)心か部痛を主とする潰瘍症状型、(3)上腹部の膨満感、食後の胃もたれや吐き気を主とする運動不全型、(4)その他の非特異型の4つに分類されるが、(1)は、欧米では胃食道逆流症(GERD)として扱われる。
診断は、定義にもあるように他の疾患の除外によって診断される。 治療は薬物療法が主体となる。しかし、NUDではプラセボ効果が非常に高い(約50%)ことに注意すべきである。薬剤としては消化管運動改善薬および酸分泌抑制薬が主体となる。 |
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第44回 |
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ショートスピーチ: |
「老年者介護における腹臥位療法」
(講師 樋口幸司先生) |
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お年寄りの体の特徴は、一人が複数の疾患・病態を持つことである。その時に常に障害になるのは排尿である。特に寝たきりになると、尿失禁と大便失禁が必ず起きる。その解決方法として、これまではおしめ・バルンカテーテルが用いられてきたが、結果として廃用症候群が発生し寝たきりのまま介護量が増大することになっていた。これに対し、体幹前傾姿勢ならびに腹臥位療法は、尿便失禁ばかりでなく、寝たきり廃用症候群の全てを予防し、すでに生じている場合は、短期間に改善し、時には治癒もさせる事実が次第に明らかになってきている。さらに体幹前傾姿勢もとれる生活台は、老年者に自立の機会を与えられるかもしれない。これらの姿勢と器具がリハビリテーション・看護・介護の分野で活用されれば、老年者介護の抜本的解決方法のひとつとなる可能性がある。 |
参考文献
@並河正晃:老年者尿失禁の病態と、尿失禁を含む寝たきり廃用症候群改善の一方法.日老医誌 1999;36:381-388
A有働尚子:低ADL高齢患者に対する「腹臥位療法」のすすめ.medicina 1999;36(5):879-887 |